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【終了しました】1/10(水)「野尻湖発掘を支えた信州大学の人びと」ギャラリートークの開催について

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更新:2024年1月11日

中央図書館1階展示コーナーで開催中の企画展「野尻湖発掘を支えた信州大学の人びと」のギャラリートークが1月10日(水)に開催され、大学史資料センターの福島正樹先生(特任教授)より、展示内容の詳しい解説をしていただきました。

ギャラリートークの様子

1948(昭和23)年、地元の旅館のご主人が野尻湖の湖底から発見した「湯たんぽのようなもの」が、「10万年前の象の歯」と新聞に紹介されました。その後、これが「ナウマンゾウ臼歯」であるということが学術発表されたことを受け、この地層の調査を検討していた研究者たちが議論していたところ、「とにかく掘ってみよう」という一言から1962(昭和37)年に野尻湖発掘調査は始まり、60余年が過ぎた現在もなお継続しています。
化石が発見された地層の調査を目的に始まった発掘ですが、石器製作の際に出たとされる剥片が出土され、ナウマンゾウの時代にそこで「野尻湖人」が生活をしていたかもしれない!という可能性へ発展したことがその後の調査の原動力となり、現在は人間の足跡など、人類が生活していた痕跡を探しているそうです。
野尻湖発掘調査は、地層から地球の歴史を研究する地質学(自然科学分野)がきっかけとなり、人間の生活痕から、その時代の生活や文化を研究する考古学(人文科学分野)へも発展し、相互に関係しあう文理融合研究となっていることがわかりました。
「とにかく掘ってみよう」から始まった発掘調査が現在に至るまで継続されている歴史には、発掘の前史(明治時代)から根底にある研究や学問に対する基盤や気質の蓄積・伝統、長年にわたり試行錯誤しながら体制を整えていった中心にいた人びとや発掘にかかわったすべての人びとの熱い思いがあったことなどを数々の展示品が物語っていることが、福島先生のお話から伝わってきました。

展示は2024年1月18日(木)まで開催中、会場に展示品の解説資料もあります。ぜひ足をお運びください。


以下、開催のお知らせです。

中央図書館で開催している第6回大学史資料センター企画展「野尻湖発掘を支えた信州大学の人びと」に関連して「ギャラリートーク」を開催します。

  • 【日時】 2024年1月10日(水) 12:20~12:50
  • 【講師】 福島正樹特任教授(大学史資料センター)
  • 【場所】 信州大学中央図書館 1階展示コーナー


展示内容を詳しく解説します。ぜひご参加ください。
イベントの詳細は、大学史資料センターのお知らせをご覧ください。

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お問合せ

信州大学 大学史資料センター(受付時間:平日 9:00-16:00)
TEL:0263-37-3531
E-mail:archives@shinshu-u.ac.jp