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【終了しました】【Zoom配信あり】知の森昼どきセミナー 10/12(火)

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更新:2021年10月22日

10月12日(火)に知の森昼どきセミナーを開催しました。
今回は、男女共同参画推進センター長の中島美帆先生を講師にお迎えして、「ジェンダーの視点から信大を見れば」というテーマでお話しいただきました。

セミナーの様子

主に信大と世界の大学におけるジェンダー比率のデータを、地図やグラフなどで視覚化したスライドを見せていただきながら、日本におけるジェンダー平等の課題について考えました。

日本で使われている「男女共同参画」という言葉は「gender equality」と英訳され、そのまま日本語にすると「ジェンダー平等」となります。ジェンダー平等は、SDGs 5番目の目標にも挙げられている、国際的な課題の一つです。 「ジェンダー」とは、「社会的・文化的に作られた性差」であり、ジェンダーの視点で見ると、世界にはさまざまな差別、偏見、役割の固定化、といった課題がありますが、その中で日本は、国際ジェンダーギャップ指数(GGI)が156か国中120位と、先進国中では最下位で、ジェンダー平等に関して、国際的に後れを取っていることはよく知られています。

信大のデータでは、学生は学部生から院生、教職員では職階があがるほど、女性の比率が低くなっていましたが、日本全体で見ても、政治・経済分野のリーダーにおける女性比率が低く、社会的・制度的な意思決定の場において女性の視点が行き届かないことが、ジェンダー平等が進まない要因となっていると言えるようです。

簡単な例で考えてみると、ひとつの集団の中に背の高い人たちと背の低い人たちがいたとして、背の高い人たちの視点だけで何かを配置すると、背の低い人には手が届きにくかったり目が届かなかったり、ということがおきる可能性があります。もちろん逆の場合も、同様です。その結果、片方の立場が有利になり、もう一方は不利になります。
それぞれの特性を理解し、その違いによって生まれる不公平さといったものを解決するためには、実際に両方の視点からの意見を聞くことが第一歩になるのではないでしょうか。

ジェンダー平等の実現には、<意思決定の場において男女両方の視点があることが重要>であることは、当たり前のようですが、意識していないとその視点に<偏り>があることにすら気づかないかもしれません。
まずは、自分の身の回りで男女の偏りがどのようになっているか意識を持つことから始めてみる、というお話はあらためて目からうろこが落ちたような気がしました。

お話の中でも紹介されていた男女共同参画推進センターからの推薦図書を、中央図書館2階エレベーターホールで展示中です。
中島先生が今回のセミナーの冒頭で、「視覚化することの重要性」として取り上げていた、世界のジェンダー比率を視覚化した『女性の世界地図』(ジョニー・シーガー著, 明石書店, 2020)は電子ブックで用意しています。
そのほかの推薦図書も合わせて、以下のブクログでもご覧いただけます。ぜひご利用ください。

ブクログ <信州大学中央図書館・テーマブックス 「【2021年7月-】男女共同参画関連図書」>

*発表資料はこちら


以下、開催のお知らせです。

図書館では次のとおり、「知の森昼どきセミナー」を開催します。

中央図書館で、オンラインで、
ご都合の良い方法でご参加ください。

日 時:10月12日(火)12:30~13:00
講 師:中島 美帆 先生(男女共同参画推進センター長)
テーマ:ジェンダーの視点から信大を見れば
場 所:中央図書館1階 展示・地域交流コーナー

※事前申し込みは必要ありません。お気軽にお立ち寄りください。
※12:30-12:50の間は、展示コーナー以外へは立入できません。

※オンラインで参加される場合は、以下のZOOMアドレスから接続をお願いします。
 https://shinshu-u-ac-jp.zoom.us/j/93597234818?pwd=VkNmbE1FVTJVU1dwdEdwQnB6TitaZz09

ポスター

*「知の森昼どきセミナー」は、授業とは一味違う先生の話が聞ける企画です。 

 ・研究の内容や楽しさについて
 ・先生の学生時代のこと
 ・学生に伝えたいメッセージ

などさまざまなテーマで、月1回昼休みの図書館でお届けします。
よく知っている先生の意外な一面や、普段なかなか接することがない他学部の先生の話を聞くチャンスですので、ぜひご参加・ご視聴ください。

【お問い合わせ】
  信州大学中央図書館カウンター(Tel:0263-37-2172)