水島健太さん(M2)が化学工学会 第56回秋季大会 超臨界流体部会シンポジウムにて学生賞を受賞
2025年9月16日(火) - 18日(木)に芝浦工業大学 豊洲キャンパスで開催された化学工学会 第56回秋季大会 超臨界流体部会シンポジウムにて、大学院総合理工学研究科繊維学専攻 化学・材料分野 修士課程2年の水島健太さん(長田 研究室)が、学生賞を受賞しました。
研究題目:低温から高温までの水を反応場としたシルクフィブロイン分散液からの材料の作製
研究概要:シルクフィブロイン(SF)は多様な機能性と優れた加工性を持つことから多くの分野で応用が期待される素材です。しかし、従来のSFの加工手法では急性毒性のある臭化リチウムを高濃度で使用する水溶液化が一般的であり、環境負荷や時間、安全性に課題があります。そこで、本研究ではこの工程を物理的粉砕処理による分散液化で代用しました。SF分散液に対し水を反応場としながら低温から高温まで様々な温度で高次構造の形成を促し、材料を作製しました。各材料の物性評価の結果、分散液からは多様な微細構造と異なる機械的強度の材料を作製できることがわかりました。この結果は、従来の課題の解決と、さらなるSFの幅広い応用に繋がると考えています。
水島さんのコメント:この度、化学工学会において学生賞に選出いただき大変光栄に存じます。ご指導くださいました長田先生をはじめ、研究グループの皆様、そして発表に際して参考とさせていただいた先達の方々には心より感謝申し上げます。本研究は、化学的処理を施すことが常識とされてきたシルク分野の研究に一石を投じるものだと考えております。その成果が広く世界に波及し、技術のさらなる発展に寄与することを願い、今後も研鑽を重ね、研究に真摯に取り組んでまいります。
※本研究に関するお問い合わせは、化学・材料学科長田光正教授(osadam(アットマーク)shinshu-u.ac.jp)までお願い致します。