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衣服や風を上手に活かして良好な温熱環境を

佐古井 智紀
教員氏名
佐古井 智紀
職名
准教授
所属
先進繊維・感性工学科 感性工学コース
研究分野

人間-環境工学、伝熱工学、温熱生理学

出身校
北海道大学
SOAR
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一言コメント

暑さ寒さの感覚は、生活に密着した課題です。熱と湿気輸送、それに影響する要因に注目し、分布を伴う環境や新開発の生地や衣服に適応できるこの感覚の評価理論の確立、その理論に基づく製品開発に取組んでいます。

研究紹介

暑さ・寒さと熱の科学。衣服や気流を活かして好みの熱環境を

体温に影響する環境側の要素には、気温だけでなく日光やコタツなどの熱放射、扇風機などの気流、湿度、衣服があります。特に衣服や気流は環境の温度を変えず、好みに合わせて暑さ寒さを調節できます。研究室では、衣服や気流を有効に活用していくため、身体からの熱・湿気輸送現象の測定、その装置開発や数値シミュレーション、それらを入力として身体の温度分布を予測する数値人体モデルの開発、身体を水の蒸発によって冷やす冷却服の開発、熱中症と衣服や気流の関係の解明などに取り組んでいます。

 

 
水分蒸発による冷却を利用した冷却衣服の実験風景。温度が高く風だけでは快適にならない環境でも十分な冷却効果が得られる。   (左) 気流、気温、熱放射、それぞれ効果を測定する装置の開発。(右) シミュレーションにより、気温分布や体温分布などを予測。

 

≪研究から広がる未来≫


物理的には「熱・湿気輸送」の解明、生理・心理的には「体温や汗と暑さ寒さの対応」の解明に取り組んでおります。部屋全体を暖める、冷やすといったこれまでの暖冷房は、多くのエネルギーを消費してしまいます。衣服や気流により、個々人の周りのみにおいて好みにあう微気候を形成できれば、夏冬のエネルギー需要を無理なく抑制でき、エネルギー不足の解決に繋がります。また、気温が同じでも、湿度や着衣、気流、日射などによって熱中症リスクも異なります。衣服や着衣などを活用し、エネルギー消費を抑制しつつ、良好で安全な居住環境を実現していきます。

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