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医学部運動機能学教室(整形外科) 岡本 正則 助教、吉田 和薫 医員、出田 宏和 医員らの研究グループが、スクレロスチンの骨肉腫に対する抗腫瘍効果を明らかにしました
2021年12月17日 [研究]
医学部運動機能学教室(整形外科)の岡本 正則 助教、吉田 和薫 医員、出田 宏和 医員らの研究グループが、スクレロスチンの骨肉腫に対する抗腫瘍効果を明らかにし、その研究成果が2021年11月29日に「Cancers (IF 6.639)」に掲載されました。
骨肉腫は、組織学的に腫瘍性の類骨・骨を形成する悪性腫瘍と定義されます。腫瘍の多様性が高く、1980年代以降新規治療薬の開発は進んでいないため、いまだ予後不良な希少がんの一つです。スクレロスチンは骨細胞から分泌され、骨肉腫の定義である骨形成を抑制する作用を持ちます。しかし、これまで骨肉腫に対する作用に関する報告はありませんでした。本研究でスクレロスチンがヒトおよびマウスの骨肉腫細胞株の増殖・遊走を抑制すること、骨肉腫モデルマウスの腫瘍増大を抑制し、生存期間を延長させることを明らかにしました。本研究の内容をもとに、信州大学は2021年2月に特許(6841427号)を取得済です。骨肉腫の病態のさらなる解明につながり、新規治療薬の開発に応用できる可能性があります。
タイトル:Antitumor Effect of Sclerostin against Osteosarcoma
著 者:Ideta H, Yoshida K, Okamoto M, Sasaki J, Kito M, Aoki K, Yoshimura Y, Suzuki S, Tanaka A, Takazawa A, Haniu H, Uemura T, Takizawa T, Sobajima A, Kamanaka T, Takahashi J, Kato H, Saito N
掲 載 誌:Cancers
D O I :https://doi.org/10.3390/cancers13236015