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大学院医学系研究科疾患予防医科学系専攻 代謝制御学教室の Jia Fangping さんが、脂肪肝からの肝腫瘍の予防に食事制限が有用であるメカニズムを解明し、その結果が Liver Cancer 誌に掲載されました

2020年10月20日 [研究]

 食生活の変化や運動不足に伴い、我が国でも肥満やメタボリック症候群、脂肪肝からの肝癌が増加しています。それでは、食べる量を減らすことにより、脂肪肝からの肝癌を予防できるのでしょうか。代謝制御学教室の大学院博士課程4年生 Jia Fangping さん、田中 直樹 准教授らの研究グループは、30%食事量制限(通常の7割食、腹7分目)によりマウスの脂肪肝由来の肝腫瘍を抑制するメカニズムを解明し、その結果が Liver Cancer 誌に掲載されました。
 脂肪肝、インスリン抵抗性から肝腫瘍が自然発生する HCV コア蛋白トランスジェニックマウスに 30%食事量制限を 15か月間施したところ、肝腫瘍発生率が 41%から 8%に低下しました。食事量を減らすことにより、肝発癌に関連する STAT3、STAT5、ERKなどの細胞増殖経路、酸化・小胞体ストレス、炎症シグナル、細胞老化が抑制されていました。本研究を通して、脂肪肝、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、メタボリック症候群を有する方に対して、「腹7分目」をお勧めする根拠を示すことができました。
 中国にも 「饭吃七分饱、健康活到老(7分目の食事で、長く健康に暮らしましょう)」 という諺があるそうです。「腹7分目で医者いらず」、食べ過ぎ、太り過ぎを解消して健康長寿を目指したいものです。


掲載誌: Liver Cancer 2020;9:529-548
タイトル: Dietary Restriction Suppresses Steatosis-Associated Hepatic Tumorigenesis in Hepatitis C Virus Core Gene Transgenic Mice
著者名: 賈 芳萍、刁 盼、王 暁経、胡 暁、木村 岳史、中牟田 誠、中村 伊吹、城取 沙紀、佐藤 佳子、森屋 恭爾、小池 和彦、Frank J. Gonzalez、中山 淳、青山 俊文、田中 直樹*(*責任著者)
URLはこちら→ https://www.karger.com/Article/FullText/508308

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