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医学部循環病態学教室の戴昆さんが、第93回日本内分泌学会学術総会で若手研究奨励賞(Young Investigator Award)を受賞しました

2020年06月10日 [受賞]

「血管内皮細胞特異的RAMP2ノックアウトマウス(DI-E-RAMP2-/-)およびRAMP3ノックアウトマウス(RAMP3-/-)における、癌の転移促進および抑制のメカニズム」
「血管内皮細胞特異的RAMP2ノックアウトマウス(DI-E-RAMP2-/-)およびRAMP3ノックアウトマウス(RAMP3-/-)における、癌の転移促進および抑制のメカニズム」

 戴昆さん(医学部循環病態学教室研究生)が、第93回日本内分泌学会学術総会において若手研究奨励賞(Young Investigator Award)を受賞しました(新型コロナウイルス感染症(covid-19)の拡大のため、本年度の学術総会はWeb開催となりました)。
 受賞対象となった研究課題は、「アドレノメデュリン-RAMP3系の抑制は、癌関連線維芽細胞(CAF)におけるポドプラニンの発現を抑制し、臓器間転移を抑制する」です。本研究では、血管の恒常性維持に大きな役割を担っているアドレノメデュリン(AM)と、その受容体活性調節タンパクであるRAMP2とRAMP3の癌の転移における意義を明らかとしました。戴さんは、成体においてRAMP2遺伝子を欠損誘導できるマウス(DI-E-RAMP2-/-)と、RAMP3ノックアウトマウス(RAMP3-/-)を用いて、膵癌細胞株(PAN02)の臓器間転移モデルを作成しました。その結果、AM-RAMP2系は血管恒常性を制御することで転移抑制に働いているが、DI-E-RAMP2-/-では代償性のAM-RAMP3系の亢進により、ポドプラニン(PDPN)陽性の悪性度の高い癌関連線維芽細胞(CAF)が増殖し、癌転移が促進することを明らかとしました。
 一方で、RAMP3-/-においては、CAFの活性が抑制されるため、癌転移が抑制されることを見出しました。さらに、RAMP3-/-に対してAMを持続投与すると、AM-RAMP2系が活性化され、臓器間転移を有意に抑制することが明らかとなりました。この研究から、選択的なRAMP2の活性化とRAMP3の阻害が癌転移抑制の新たな治療法になることが期待されます。
※授賞式は2021年4月に開催される次回の学会で行われますので、実施後に改めて写真も添えてご報告申し上げます。

医学部 循環病態学教室ホームページ:
http://www7a.biglobe.ne.jp/~shindo/

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