2022年度現代産業論「新型コロナ後の産業戦略」を開講します
2022. 04.01
- お知らせ
2022年度の現代産業論は、新型コロナ後の産業戦略をテーマとします。コロナ禍を経てこれまで見過ごされてきたグリーン、レジリエンス、デジタルが産業の課題として改めて浮き彫りになっています。また、世界では長期的な経済停滞とあわせて所得の低迷、格差の拡大が進展、コロナ禍の中で雇用・所得等が二極化するいわゆるK字回復、そして社会の分断への懸念もあります。国際的にも対面・接触が解禁または制限緩和される中、産業の国際的展開はどう発展していくのか。産業の方向性や課題解決法は何かなどを各界の方々のビジョンや取り組みなどを通して学んでいきます。
グリーンは市場の失敗が生じやすい分野で、コロナ禍によって持続可能性への関心が高まったこともあり各国とも産業・政府ともに役割を演じつつあります。レジリエンスは市場メカニズムが限定的な分野であり、米中共に国家戦略の下で先端半導体の国産化・外国企業誘致・輸出管理強化等を実施してきています。デジタルも市場の失敗が生じやすい分野である一方、全経済社会活動の基盤インフラであり、コロナ禍によって重要性が一層明確になりました。コロナ禍によって健康、社会、格差等への関心も高まってきています。国際的にも再開されてきている対面・接触をどう活用するか。
こうした課題に対応し、米国は21世紀型産業戦略構築を指向し、EU(欧州連合)は産業戦略をアップデート、英国が Our plan for growthを掲げ、ドイツが復興レジリエンスプランを策定し、フランスが再興復興プランのもとに走り出す中、日本の企業や政府は何を考え、どこに向かおうとしているのでしょうか。
課題の解決は大きな変革を伴い決して容易なものではありません。転換点ともされる課題をどう捉え、いかなる戦略をもって臨もうとしているか、最前線に立つ企業の経営幹部や政府の政策幹部からお話を伺い、受講者一人ひとりがコロナ後の変革の中でどう行動するか、考えていくことが本講座の目的です
なお、新型コロナウイルス感染症対策のため、本年度も一般聴講の募集は行いません。聴講をご予定・ご希望されていた方には大変申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。なお、講義の概要はホームページに掲載いたします。
講師及び講義日程
【全て水曜日】(※ご講義のタイトルは仮題です。また、役職名は4月1日時点の情報によるものです。)
4月6日(水)13:30から、学生向けガイダンス(30分程度)を実施します。
第1回 | 4月20日(水) |
臥雲 義尚 氏 「『三ガク都』松本のシンカ論」 |
---|---|---|
第2回 | 5月11日(水) |
鈴木 英夫 氏 「日本製鉄のカーボンニュートラル戦略」 |
第3回 | 5月18日(水) |
吉野 恭司 氏 「ポストコロナに向けての日本政策金融公庫の取組みについて」 |
第4回 | 6月1日(水)13:30より |
武藤 功哉 氏 「国際課税の考え方と最近の動向」 |
第5回 | 6月1日(水)15:50より |
紀村 英俊 氏 「東邦ガスグループの経営戦略」 |
第6回 | 6月8日(水) |
高岡 崇 氏 「ポストコロナにおけるJR東日本グループの経営戦略」 |
第7回 | 6月15日(水) |
福永 哲郎 氏 「大国間の対立と日本の産業」 |
第8回 | 6月29日(水) |
山本 和德 氏 「デジタル庁とデジタル改革」 |
講義時間
13:30~15:30【講義約100分、その後質疑応答20~30分】
場所
お問い合せ先
信州大学 経法学部 学務グループ
電話 : 0263-37-3318
お問い合わせ時間 : 平日 午前9時から午後5時まで
メールでのお問合せはこちら