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小林 清素 先生(中野プラスチック工業株式会社 代表取締役社長) の講義が行われました

小林 清素 先生(中野プラスチック工業株式会社 代表取締役社長) の講義が行われました

2024. 11.13

  • 経営者と企業

 2024年11月13日、2024年度「経営者と企業」第3回の講義として、中野プラスチック工業株式会社 代表取締役社長 小林 清素氏から「私の経営観・人生観 ~失敗経験がヒトを成長させる~」と題して講義が行われました。

 中野プラスチック工業株式会社は1957年の創業以来、プラスチック成型品の製造・組立・販売、および成形のために必要な金型設計・製作・修理・販売を行っており、同社で製造されたプラスチック部品は、スマートフォンやOA機器、バックモニター等の車載関連機器、半導体検査装置向け等の産業機械やインフラ関連といった、私たちの生活に欠かすことのできない身近な製品に数多く使用されており、幅広い分野に向けて製品の供給をされています。
 小林氏は、「当社の強みは高い精密性が求められるプラスチック部品の金型設計・製作から成形までの一貫生産が可能であること。ロボット化や自動化により難易度の高いインサート成形が可能であること」を挙げられ、金型製造工程の一連の流れについて動画を使って詳しく解説いただきました。

 黒電話機の部品製作からスタートした同社ですが、時代の進歩とともに高品質・高精度の製品を作る成形技術・金型技術が要求されるなど顧客からのニーズも多様化しています。
経営環境が刻々と変化するなかで、企業理念である「創意で仕事を生かし、熱意で信用を勝ち取り、明日の経営を築く」を全従業員で共有し、高度化する顧客からの要求に対して最大限の満足を届けることができるようにさまざまな目標を掲げて取り組まれており、今後さらなる飛躍が期待されます。

 本日のテーマである「私の経営観・人生観」として、小林氏は大学卒業後の金融機関での勤務経験を振り返られました。「社会人の基本を教わり、上司や同僚との縦横の関係、同期と切磋琢磨したことなど自分自身を高めることにつながった。金融(財務)知識の習得は、経営者となった今、「数字を読み取る力」に役立っている。すぐに家業に入っていれば経験できなかった多くを学び、大企業の仕組みを経験できたことは大きかった」と述べられました。
 また、ご自身の転換期となったポイントのひとつとして中国工場での勤務経験を挙げられました。7年弱の出向期間を工場閉鎖というかたちで終えたものの、「閉鎖を決めたとたん、やることが明確になり開き直れた。この時、自分の中の経営者としてのスイッチが入った。今、社長として指揮をとれているのは、それまでの失敗や変化があったからこそだと思う」とお話しされました。
 
 最後に「人生の中で、自分の中の『スイッチ』が入る瞬間が必ずある。失敗から学ぶことは多く、失敗やピンチを乗り越えた時、あるいは乗り越えようとしている時にヒトは成長する。若いみなさんは可能性に満ちあふれており、何もしないのではもったいない。失敗を恐れず、やりたいことがあったら、果敢にチャレンジしてほしい」と学生に向けてエールをおくられました。

  • 中野プラスチック工業(株) 代表取締役社長 小林清素氏
  • 講義風景

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