平井 克哉 先生(松本日産自動車株式会社 代表取締役社長) の講義がオンラインにより行われました
2022. 12.07
- 経営者と企業
2022年12月7日、2022年度「経営者と企業」第7回の講義として、松本日産自動車株式会社 代表取締役社長 平井 克哉氏から「100年に一度の変革期 モビリティの未来」と題して、オンラインによる講義が行われました。
自動車業界は、100年に一度の大きな変革期を迎えています。自動化や電動化の技術革新が進む一方、エネルギー不足や地球温暖化、人口減少や少子高齢化等の社会課題に直面しています。これから主流となる「CASE」は「コネクテッド」「自動運転」「シェアリング」「EV(電気自動車)」の4つを軸に進化を遂げており、自動車は単なる移動のための道具ではなく、より生活を便利に、クリーンで安全なものへと変えてくれる新たなモビリティとしてインフラの一部となりつつあります。
日産自動車では社会課題解決のため①電動化、②知能化を掲げています。例えば「電動化」では、EVの持つ価値を活用し、地域課題解決を図る「ブルー・スイッチ活動」に取り組んでおり、4年前の千葉県での災害時にEVを非常用電源として利用した事例をご紹介されました。また、「知能化」については、プロパイロット技術を用いた動画で高度な運転支援機能を解説いただきました。
平井氏が代表取締役社長を務める松本日産自動車株式会社は、11年連続3億円以上の営業利益を上げ、安定した経営を行っています。全国売上高営業利益率ランキングでは6位、従業員の満足度調査結果は全国7位に位置するなど、今後も一層の発展が期待されます。
平井氏は「販売の型(最良のメソッド)」は「店長マネジメントプログラム」にあると述べ、「今まではマネジメントの出来る店長はいなかったが、それでは今の若い人はついていかない。ちゃんと時間を決めて優先順位をつけてやるべきことをやる。その姿勢で仕事に取り組むことが実行体質の組織作りにつながる」と語りました。
大分県や福岡県の販売店においても代表取締役社長に就かれた平井氏は、九州時代を振り返り、経営者として心がけてきたことや社員のモチベーションアップにつながった取り組み、総勢100名の社員とともに参加した災害の復興支援活動等、当時の写真を交えてお話しいただき、社員が働きやすく満足できる職場環境が会社の業績向上には何よりも大切であるとの見解を述べられました。
最後に「これからますますコミュニティが増え、未来へ進んでいくだろう。非常に楽しみであり、若い学生のみなさんがとてもうらやましく思います」との思いを述べられました。
この日は大学見学に来ていた県内の高校生も講義を傍聴しており、緊張した面持ちで真剣に耳を傾ける様子が大変印象的でした。