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笠井 澄人 先生(株式会社TOSYS 代表取締役社長)の講義が行われました

笠井 澄人 先生(株式会社TOSYS 代表取締役社長)の講義が行われました

2020. 10.28

  • 経営者と企業

 2020年10月28日、2020年度「経営者と企業」第3回の講義として、株式会社TOSYS 代表取締役社長 笠井 澄人氏より「これから超成熟社会に出て行かれる皆様へ」と題して講義が行われました。

 同社は、通信建設分野のトップ企業であるコムシスホールディングスの子会社で、NTTをはじめとする電気通信事業者の通信インフラの建設・構築を中心に、企業内ネットワークの構築や各種電気設備の構築、土木工事などを手がける通信に特化した建設業です。

 幼少期を岡山県備前市で過ごされた笠井氏は、その後岡山市に引っ越しされます。そこでの生活によって自分の世界が広がったことを強く感じ、新しい世界を知ることの素晴らしさを実感します。これは人生のターニングポイントになったようです。
 「広い世界を見たい」との思いで上京した東京での大学生活、今までとは違った社会に属することにワクワクした社会人生活、アメリカへの語学留学、これらでは見るもの全てが新しい世界であったと振り返られました。
 入社後、20代は技術開発、30代はマネージャーとして変革を推進されました。笹井氏は、インターネットや携帯電話の急速な普及で情報通信市場が急激に変化し、競争が激化する激動の中でキャリアを積まれ、現在に至っています。

 次に、最近考えることとして、1980年代からの30年で日本は大きく評価が変わった事についてのお話に移られました。1stワールドへ仲間入りし、欧米人から信頼されるなど諸外国から評価を得られたものの、貧困・贅沢の二極化が進み、個人主義、不勉強、ゼロ成長など、笹井氏が考える今日の日本の問題について、具体的なデータを挙げ解説されました。そして、バブル期以前の「みんなが平等で、いち早く答えを出すことが重要視された時代」から、今後は「正解のないところから個人を認め、尊重しあい、お互いの良いところを高めていく時代」になると説かれました。また、自身が保護者として経験された小学校の先生の指導についても具体的に挙げ、本質とは異なる価値を見出そうとする日本の教育の問題点についてもご指摘いただきました。

 最後に、今の日本には抜本的な改革が必要であることに触れられ、学生に対して、「今の世界を変えられるのは30代以下の若い世代。もっと先を見て夢(長期目標)を持つこと。チャンスがあれば世界に出て外から日本を見て、感じてほしい。一匹狼になることを恐れず、自己実現のためには野心を持つことも必要。横並び意識を捨て、個対個でぶつかり合っていってほしい」とアドバイスいただきました。さらに、社会に出たら常に実践していかないとうまくいかない言葉として、各頭文字からとった「5C(ファイブシー)」を学生に向けおくられました。
 リーダーとして長きに渡り組織マネジメントに携わってこられた笠井氏の講義は、大変有意義なものとなりました。

  • (株)TOSYS  代表取締役社長 笠井澄人氏
  • 講義風景

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