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関 幸博 先生(株式会社ミールケア 代表取締役社長)の講義が行われました

関 幸博 先生(株式会社ミールケア 代表取締役社長)の講義が行われました

2019. 12.04

  • 経営者と企業
 2019年12月4日、2019年度「経営者と企業」第7回の講義として、株式会社ミールケア 代表取締役社長 関 幸博氏から「人づくりこそがすべて」と題して講義が行われました。

 株式会社ミールケアは、1990年の設立以来、幼稚園や保育園、病院、福祉施設、企業などへ給食提供サービスを行っており、近年では、長野県を中心に全国430にのぼる契約施設へと事業を展開されています。同社が目指すのは、心も体も健やかに育てられる給食づくりで、未来を担う子供たちへの「食育」、食育に必要なプロフェッショナル「考食師」の養成、農業体験のできる施設の提供など、革新的な製品開発や創造的サービスの提供に取り組まれています。
 関氏は、「知恩報恩」の心を自身の家族から幼少期に学んだこと、夜間学校へ通いながら勤めた郵便局時代、郵便局退職後に開業したお弁当屋の事業などについて振り返られ、「多くの人達との出会いや御縁が転機となって実績を重ねた結果、使命感が育ち、誇りをもって仕事に取り組むことができるようになった。「経営」とは、100年先の未来に木を植えるようなものであり、社会から尊敬され、ファンになってもらえる会社を目指す」と述べられました。

 同社は、「日本の美しい食文化を未来へ伝えること」を使命として掲げており、「食べ物に感謝する心は美しい文化をつくる。給食を作ることは当たり前で、社員のやりがいを明確にすることが大事」との考えにより生まれた「考食師(食育の先生)」について説明されました。食育に専門特化した社内資格制度の導入により、正しい食を選択できる知恵、日々の食文化の伝道に「考食師」が日々活躍されています。
 食の欧米化が進む東南アジアにおける食育活動、全国各地で開催される勉強会や社内研修への参加についてもふれ、「人の欠点を見るのではなく、長所を伸ばすような社員教育をしていきたい。人さまからファンになってもらうには「いい会社」だと思われることが大事で、嬉しい評価である。これは社員の教育にとても重要で、モチベーションを向上させる。その結果として、増収増益につながっている」と述べ、数々の取り組みは多くの賞を受賞するなど、高く評価されています。

 「第4次産業革命」により、IoTや人工知能、AI、ロボットなどが取り入れられている昨今、時代に合ったサービスの手段として、園の献立や食事の記録・指導、成長の記録など様々な配信アプリの開発も手掛けており、医療チームとの連携で、さらにアプリを増やしていきたいとの考えを述べられました。そして、「企業広告もデジタルトランスフォーメーション時代になる。我々もスタジオをつくりながら、もっと前に出ていきたい。夢に向かってトライすることが大事であり、最終的には「こんなものがあったらいいなぁ」と思う未来給食をつくりたい。いろいろな食のエキスパートとなり、給食コンサルティングを目指していきたい」と、今後の抱負についてもお話しいただきました。

 同社の穂保工場は、10月に発生した台風19号による千曲川の氾濫で、甚大な浸水被害を受けました。全てが泥に埋まり、全てを捨てなければいけない状況は本当に悲しく、一日一日経つごとに失ったものの大きさを実感されたそうです。現地では少しずつ改修工事が始まり、早期の生産再開、復旧復興へ向けて邁進されています。
 こうした大変な状況の中にもかかわらず本学を訪れた関氏は、学生に向けて心に響く言葉で熱く語られました。御自身の経験談など、ユーモアを交えた親しみのあるお話をたくさんしていただき、大変有意義な講義となりました。
  • (株)ミールケア 代表取締役社長 関幸博氏
  • 講義風景

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