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大串 潤児

歴史学 教授

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こんなことしています(授業など教育) ゼミの活動

日本近現代史ゼミ 秋のフィールドワーク2013 小布施・中野

小布施の栗おこわ

  2013年11月1日、台風接近の雨のなか、無事、恒例の日本近現代史ゼミ・フィールドワークを行なうことが出来ました。   今回は、中野市立図書館所蔵の「長野県警察署廃止事件」記録を見ることが目的でした。限られた時間のなかで近代文書と格闘し、全く読めないくずし字をとろとろと読みつつ、一つ一つをパズルのように組み合わせて意味を読解する。日ごろのゼミでは味わえない現物史料を読むことのおもしろさを感じてもらうことが出来たと思います。   中野に行くまえに小布施に立ち寄り昼食です。長野県の「食育」でも注目された料理店で名物栗おこわを戴きました。腹ごなしに「葛飾北斎館」を見学。浮世絵のみならず、北斎の肉筆画を堪能しました。

警廃事件記録を読む

中野市立図書館 警廃事件関係記録

  長野県警察署廃止事件は、1920年代、地域における「民衆騒擾」事件の一事例(安田浩さんの論文があります)。地域における大正デモクラシー運動を象徴すると同時に、「暴動」をともなう民衆運動・地方都市民衆騒擾的な動きも見られる興味深い事例です。中村勝美『警廃事件 岩村田・屋代・中野』(櫟1995)がとりあえずの概要を知るのに便利ですが、本格的な研究は少ないようです。信州大学人文学部を卒業し、上越教育大学大学院に進学したもちづきまことさんが民衆運動史の観点から警廃事件を扱っています(未公刊)。   つっかかりつつ読んだ史料のなかには、「よっぱらい」「石を投げる」「煽動的な演説」「群衆」、長野駅前に集合した群衆の姿を示した地図などなど、1920年代民衆運動史の「現場」にふれうことが出来ました。

中野市旧村役場文書

  その他、中野市立図書館に所蔵されている中野市旧村役場文書(延徳村、日野村など)を見学させていただきました。   延徳村は農地改革-とくに農地委員会部落補助員の具体的事例分析や、家族計画模範村であることから新生活運動に関連する個別論文があります。また日野村もふくめて中野市周辺の明治期教育史の仕事もあるようです(坂本紀子『明治前期の小学校と地域社会』梓出版社2003)。   大政翼賛会関係史料や兵事史料、遺族・引揚関係、勤労報国隊関係の簿冊が残っていたこと(といってもわずかですが)、貴重な文書群だと思います。    延徳村も日野村も、まだ本格的な分析をまっているような印象です。

お世話になりました

  お世話になった中野市教育委委員会・博物館学芸員の大滝さんはじめ中野市立図書館の皆様にはお世話になりました。 ※運転手のおおつかさん、あさださんありがとうございました。いろいろと手配してくださったたけうちゆうりさん、たむらゆきさんにも感謝します。 ※帰り道は雨が心配でしたが、そんなに大雨にならずにすみました。「ちょいとそれたよ低気圧」って…。

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