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レポート

オンラインシンポジウム 松本でフィルムアーカイブを考える

2022年2月16日開催

2022年1月19日更新

イベント概要

【ご注意ください】本シンポジウムはオンラインで開催致します(当初、実会場での開催をご案内しておりましたが、オンラインに変更いたします)

1960年代半ばから80年代にかけて、8mmフィルムは人々が手にした日常的な映像メディアとして普及しました。個人的に記録されてきた映像の中には、街の姿を映したものや、祭りや文化風習など、地域を記録したものも多く含まれており、時代の空気を色濃く映し出す記録として、たいへん貴重なものとなっています。

しかし、撮影から半世紀を経た今、フィルムは押し入れの肥やしとなり、再生されることなく劣化が進んでいます。また、災害などによって失われることも稀ではなく、フィルム収集は年々困難になってきています。

こうした状況をうけて、本シンポジウムでは、松本に眠る8mmフィルムの収集・保存、市民に開かれたデジタルアーカイブ化の可能性について多角的に検討します。

1部では、三好大輔氏に「地域映画づくり」という観点から、実際の映像作品を通して、教育や福祉の現場との連携の成果についてご報告いただきます。第2部では、とちぎあきら氏にフィルムアーカイブ事業の意義と国内外の現状についてお話いただき、さらに映画研究・博物館学など関連領域の専門家のご意見を伺いながら、フィルムアーカイブのあり方、松本さらには信州で期待される事業の将来像についてお話します。

コミュニティのなかに潜む過去の記憶を、未来のコモンへと育て上げていくプロジェクトです。多くのみなさまのご参加をお待ちしております。

第1部 事例紹介

【上映】『浦賀の映画学校』監督:三好大輔、2020年横須賀市の浦賀奉行所開所 300 周年記念事業として行われた「浦賀の映画学校」プロジェクト。浦賀小学校 6 年生 74 人が主体となり総合的な学習の時間を使って行われた地域映画づくり。地域と教育が連携したプロジェクトを追った作品。YouTubeで公開され、1 8 千ビューを超えている。

【トーク】「地域と教育を結ぶ地域映画」三好大輔(映画監督、アルプスピクチャーズ代表)

第2部 現状と展望

【基調講演】とちぎあきら(フィルムアーキビスト、日本映像アーキビスト協会代表)

【全体討論】三好大輔、とちぎあきら、飯岡詩朗(映画研究、信州大学人文学部教授)、福島正樹(博物館学・アーカイブズ、信州大学 大学史資料センター特任教授)

進行:金井直(美術研究、信州大学人文学部教授)

登壇者略歴
三好大輔
映画監督/プロデューサー、アルプスピクチャーズ代表。1995年 映像制作会社入社。音楽映像を中心に CM・ドキュメンタリーなどを手がける。広告会社を経て 2005年独立。2008年より東京藝術大学講師。8mmホームムービーを使った映画づくりをはじめる。2015年株式会社アルプスピクチャーズ設立。昭和の8mmを掘り起こし市民と共創する映画作りを地域映画と名付け全国で活動する。松本市在住。

とちぎあきら
『月刊イメージフォーラム』編集長などの職を経て、2003年より15年間、東京国立近代美術館フィルムセンター(現・国立映画アーカイブ[NFAJ])研究員として、映画フィルムの収集保管、保存復元、アクセス対応に従事。現在、NFAJ特定研究員としてサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」の構築に関わるとともに、フリーの立場で映画保存の仕事に携わっている。

飯岡詩朗
信州大学人文学部教授。専門はアメリカ映画史・映像文化研究。近年は1950年代アメリカの映像メディア間の浸透や収束を主な研究対象とする。長野県の映画文化の歴史に関する調査・研究も行っており、2020年には松本市旧制高等学校記念館において「松本の街と映画館が学校だった——旧制松高/信大文理学部時代の熊井啓」展を企画・開催。

福島正樹 
信州大学大学史資料センター特任教授。専門は博物館学、アーカイブズ。上智大学大学院修了後、長野県教育委員会文化財・生涯学習課(県立歴史館準備室)、長野県立歴史館に学芸員として勤務の後、現在、信州大学大学史資料センターにて学芸員養成、大学資料のアーカイブに携わる。松本市出身。『長野県の歴史』(共著、山川出版社、1997年)、『日本中世の歴史2 院生と武士の登場』(吉川弘文館、2009年)など。

参加費:無料  

要事前申込

申し込み方法:こちら(https://forms.gle/KRsYipV5GFQC6ckJ6)から2月15日17:00までにお申し込みください。あるいは下記の問い合わせ先にご連絡ください。

主催:信州大学人文学部(部局プロジェクト「地域とともに創る学び合いの場文化芸術教育資源を活用した、地域活性化手法の確立と発展をめざして」)

協力:信州大学 大学史資料センター、信州大学附属図書館

後援: 松本市教育委員会

問い合せ先:

信州大学人文学部金井研究室

e-mail kanaitashinshu-u.ac.jp (a)は@

開催日 2022年2月16日
時間 18:30-21:00
会場 オンライン開催(Zoom)
参加対象者 どなたでも
参加料金 無料 要事前申し込み

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