イベント

レポート

高大連携合同哲学演習が開催されました

2021年12月 1日開催

2021年12月 7日更新

レポートをみる

イベント概要

長野吉田高校と信州大学人文学部との合同哲学演習です。

開催日 2021年12月 1日
時間 16:30-18:30
会場 zoomによるオンライン開催
参加料金 無料
参加者数及び内訳 参加者29名(信大教員4名、学生12名、長野吉田高校教員3名、生徒10名)

イベントレポート

今回で第三回目となる長野吉田高校と信州大学人文学部との連携企画として高校生と大学生との合同哲学演習が開催されました。

今回のテーマは「行動する哲学~シモーヌ・ヴェイユとインド哲学」です。

ヒンドゥー教の聖典である『バガヴァッド・ギーター』に説かれる「行為の結果を考えることなく行為に専念せよ」という教えと、それに共鳴したフランスの思想家シモーヌ・ヴェイユの「目的のために行動するのではなく、必然性から行動する」ことの実践。

その二つの思想の出会いをめぐって、梶野歩夢「バガヴァッド・ギーターについて」、根津俊亮「シモーヌ・ヴェイユ~彼女はなぜ『バガヴァッド・ギーター』に惹かれたのか」の発表が行われました。

その後、「結果を考慮することなく神にすべてをゆだねる生き方」をめぐり、高校生・大学生が一緒になって活発な議論を交わしました。自分の行動は自分で決めるべきであり、神にゆだねるべきでないという意見、いや、決断に迷うときにそっと背中をおしてくれるような神の存在があってもよいのではないか、という意見、人間の自由は神の存在により制限されるべきではないという意見、人間って細胞のように、さまざまな人と協力しながら生きていくものなのではないか、という意見、自分がこの世に生きる使命のようなものがやはりあるのではないかという意見、etc. 実にさまざまな意見が出され、意見交換がなされました。

神の問題など、現代の私たちには無縁に見えるかもしれませんが、実はそこには「人間の自由」や「運命との向き合い方」といった大切な問題につながる視点があることが見えてきました。

画面を通してではありますが、高校生と大学生との有意義な対話が実現できたと思います。次回は対面での実施を目指し、また企画をすすめてまいります。

(信大人文参加教員:早坂、渋谷、護山、速水)

トップページ イベント 高大連携合同哲学演習が開催されました

ページの先頭へもどる