お知らせ・報告

20191105中国語サロン 時代劇の時代設定

この日の中国語サロンは、学生、院生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方等、全部で11人参加でした。

この日サロンに初参加した経法学部のTさん、発音が非常にこなれているのでどこで中国語を勉強しましたかと尋ねると、正規の授業ではなく中国のドラマで覚えたということでした。留学生たちとの中国語での交流ではネイティブに近いような発音リズムをできる一方で“一直”などの常用副詞は「?」という反応を見せるなどのギャップが印象的でしたが、どのドラマかと尋ねると《陈情令》。Tさん曰く「推しが中国なので、それで中国語を自然に覚えた」とのことです。2019年に放映されたばかりの“古装仙侠剧”、つまり中国古典ファンタジーなのですが、初めて知った学生たちからは「どの時代のドラマ?」と質問がでます。するとドラマ推しのTさんも分からない、そのドラマを知っている留学生からも“不知道是哪个朝代的”という回答です。気になるので手持ちのタブレットで検索すると、中国本土でも“陈情令的背景是什么朝代?”“《陈情令》的时代背景是什么时期?”といったネット掲示板質問がいくつもヒットし、またその回答では「架空なので設定はない」「衣装から見るに魏晋南北朝らしい」「唐宋時代ではないね」などいろいろ書かれています。
日本の時代劇だと、実在人物が登場するドラマで時代が判明しているのは自明でありますが、たとえフィクション・ファンタジーであってもやはり時代設定は確定しているように思います。日本の時代劇といったら江戸時代を舞台としているものが大半でしょうが、そこで建築物に衣類に小道具に社会制度等々が時代設定から外れると、今時の時代、SNSで所謂「時代劇警察」的ツッコミが入ることでしょう。時代考証を綿密にすることはもちろん意義がありますが、中国時代劇のように大らかな受け止め方ができるのはさすが歴史の長いお国柄、ドラマの制作方針に自由度を与える可能性が広がるなあと実に面白く感じました。

◎中国語サロンは毎週火曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文学部棟2階の国際交流室で開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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