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市民公開講座「浅川兄弟と工芸」

柳宗悦が民芸運動を提唱してから100年となる今年、クラフトフェアが開かれるあがたの森で、クラフトフェアの前日に、非言語コミュケーションのゼミ活動の一環としてこの市民講座が開かれました。

山梨県北杜市にある「浅川伯教・巧兄弟資料館」の元館長である澤谷滋子先生が「日本統治時代の朝鮮工芸と浅川伯教・巧 ~なぜ、今、浅川兄弟なのか?~」と題してお話ししてくださいました。

「浅川兄弟」と言われても全く聞いたことがありませんでした。それでも学生の学習の様子が垣間見えるかと参加してみました。

浅川兄弟の詳細はネット等で調べていただくとして、簡単に紹介すると次のような人物のようです。1884年生まれの兄伯教1891年生まれの巧が、朝鮮に渡って日常遣いの陶磁器の美しさに魅せられ、朝鮮人の心を大切にして保存運動を展開して、朝鮮人に敬愛された。 また、兄弟の活動が柳宗悦を触発し民芸運動につながった。(ちょっと簡略化しすぎて、兄弟の違いは無視した説明です。)

その兄弟の陶磁器の保存運動に関するお話を拝聴しました。 松本の地は民芸運動に大きくかかわっていますから、興味を惹かれる話でした。 いや、「興味を惹かれる」というより、その生き方に感嘆すると言った方が良いようなものでした。

「なぜ、今、浅川兄弟か?」の問いに対する澤谷先生の答えはありませんでした。 しかし、今のご時世を考えれば自明のことでしょう。 今の日本は右翼のヘイトスピーチがはびこるだけでなく、国政に関わる人たちまで、排外気分を煽っています。 一方の朝鮮半島でも、日韓併合から終戦までの日本の支配に対する反日感情から、ことあるごとに敵視してきます。 だからこそ、工芸という視点から異文化理解を進めなければならないということなのでしょう。

とはいうものの、工芸家や研究者はともかく、現状では一般市民がお互いに受け入れようという気持ちを持てるのかと懐疑的になってしまいます。 それではいけないのですが...

講座終了後に隣の席の男子学生(3年生)に感想を聞いたところ、全く同じ疑問を持ち、同じ配慮から質問しなかったことが分かり、大人だなと感心してしまいました。

                                     【会長:鈴木崇夫】

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