【海外農学実習】【アメリカ】勢いで行動、してみませんか
植物資源科学コース 五十嵐 羽音さん
留学期間:2024年9月7日~2024年9月27日
留学先:カリフォルニア州立大学チコ校
留学先大学について:
カリフォルニア州立大学チコ校は信州大学の協定校で、州の北部に位置しています。チコは昔ながらの伝統や文化を大切にしている一方、大学を中心としたカレッジタウンになっているため、幅広い世代の人々が活発に交流しています。キャンパス内も"歴史"と"最先端"が両立された空間になっていて、学生が学び豊かなキャンパスライフを送れるよう、施設や設備が非常に充実しています。敷地内には綺麗な小川が流れ、野生のリスが顔をのぞかせるほど自然豊かで、大学生活を送るには最高の環境です。留学生も多く、学生が主体となった活動や交流イベントが数多く存在するなど、大学全体が活気に溢れています。
学習面について:
授業パターンは主に①留学プログラム参加者のみの講義、②現地の農学部生と共に受ける講義、③フィールドワークの3つあり、①と②は隔日、③は毎日行われるのが基本でした。先生や現地学生の英語は早口なことも多く、内容の理解に時間がかかってしまったり、グループディスカッションでほぼ発言できなかったり、自分の英語力の低さを実感し悔しい思いをすることもありました。しかし、身振り手振りやイラストを用いてなるべく周囲の人と積極的にコミュニケーションを取ることを心がけたことで、伝えたいという意思を全力で表現すれば意外と相手に伝わる、ということを学びました。講義中の雰囲気は日本とはまるで異なり、先生と学生が非常に親密で、講義の間は数えきれないほどの質問や意見が飛び交い、先生と学生が共に授業を盛り上げているという印象でした。おかげで言語の壁がある中でも楽しく学ぶことができました。フィールドワークでは、広大な敷地を持つ大学農場から地域のオーガニック農家、オリーブオイルやアーモンドの工場など様々な場所を訪れ、改めて日本とアメリカの農業における規模的・技術的・文化的な違いを実感しました。
生活について:
3週間、ホストファミリーの家から大学に通っていました。家の中でも土足が基本の生活、洗濯の頻度、食事の量、休日の過ごし方、なかなか伝わらない英語。海外経験のない自分にとって、日本とは異なる文化の中で生活するのは非常に新鮮で、時に困惑することもありました。ただ、いつでも明るく優しいホストファミリーとの共同生活は本当に楽しく、日本でもこんな生活がしたいと心から思いました。
留学で得たこと:
私がこの留学で学び得たことは「怖がらずに挑戦することの大切さ」と「かけがえのない出会い」です。私は自分の語学力に全く自信がありませんが、高校生のとき新型コロナウイルスの影響で留学を断念したことから、学生のうちに留学に行きたいという強い希望をずっと持っており、今回のプログラムを知った瞬間に半ば勢いで申込みしました。案の定、オールイングリッシュでのやりとりは決して簡単なものではありませんでしたが、相手に理解してもらえないことや間違いを恐れずにどんどん自分から発言・行動していったことで、自己表現や他者とのコミュニケーションにおける不安感を撤廃することができました。留学への挑戦、自己表現への挑戦、コミュニケーションへの挑戦。ひと夏でこれだけたくさんの挑戦ができたことは、今後の人生において確実にプラスになったと思います。また、私がこの留学に参加して良かったと心から思えるもう1つの理由は、かけがえのない出会いがあったことです。留学に行く前は、短期間の滞在で友達はできるのか、ファミリーと仲良くなれるのか、少し不安になったときもありましたが、ホストファミリーや友達だけでなく、大学の先生方やそのご家族・多様な学部の現地学生たち・地域の農家さんなど、3週間で数えきれないほど多くの人と出会い、仲を深めることができました。特にホストファミリーは、私が楽しくのびのびと過ごせるよういつも気にかけながら本当の家族のように接してくれ、チコを出発する日に涙が止まらなくなるほどホストファミリー全員が大切な存在になっていました。現地で出会った友人たちも、授業開始初日からキャンパス内や街中を紹介してくれたり大学内外のイベントに誘ってくれたりなど、とても親しくしてくれました。大人数で夜のファーマーズマーケットを練り歩いたり、ショッピングを楽しんだり、みんなで小川に飛び込んだり。思い出すだけで微笑んでしまいそうなくらい、最高の思い出を作ることができました。ホストファミリーや友達とは今でもSNSやチャットアプリで繋がっており、いつか必ず再会できるようこれから頑張ろうというモチベーションに繋がっています。
後輩へのアドバイス:
留学に限らず言えることですが、少しでも興味を持ったら、その時点で即行動に移すのがおすすめです。留学には費用や自分の語学力、期間など様々なハードルが存在し、「大変そう」「難しそう」といったイメージをどうしても抱いてしまいがちです。しかし、大抵のことは後でも何とかなります。一度踏み出してしまえば、困難なことも込みで段々と楽しくなってきます。自分の中にあるイメージだけで判断し、チャンスを逃すのはあまりにももったいないです。期間に関係なく、留学という経験から学べることは本当に多いです。言語の壁を超えたかけがえのない存在ができたり、ひょんな出来事が自分の人生について考えるきっかけになったりします。私は勢い任せでこの留学の参加を決めましたが、結果的に人生最高の経験になりました。留学にほんの少しでも興味を持っている皆さん、新しいことに挑戦してみたい皆さん、ひとまず行動してみませんか。