【短期交換留学】【インドネシア】春先に過ごすエキゾチックな1ヶ月
動物資源生命科学コース 大塚 雄大さん
留学期間:2024年2月19日~2024年3月19日
留学先:インドネシア ブラウィジャヤ大学
留学先大学について:
私たちが留学したブラウィジャヤ大学は、インドネシア国内でもトップクラスの大学です。今回はAnimal Science学部の中で、常に授業や課題を英語で行っている30人ほどのクラスに参加しました。入学時から英語を基本的に授業内で使用している生徒たちが多かったため、私たちよりも英語のレベルが高い人が多かったです。授業は平日のみで1コマ100分です。授業によっては早く終わることもありますが、1時間以上延長されることもあります。私たちは1日に1、または2コマ参加しました。
学習面について:
授業は畜産に関わるAnimal Breeding、Animal Reproductionなどの内容でした。授業形態は先生が生徒の前でパワーポイントなどを使用して説明を行い、生徒はノートにメモを取り、時折先生が投げかける質問に答えたい人が答えるという形式でした。信州大の授業形態との違いはほとんどありませんでした。内容は一部、私が動物コースで学んでいるものと同じでしたが、ほとんどは異なりました。特に印象に残ったのは、家畜の性質が遺伝的に引き継がれる再現値を、Excelを使って計算する授業でした。私は再現値について詳しく知らなかったし、Excelもあまり使ったことがなかったので、難しかったです。また、問題文の一部がインドネシア語で書かれていたため、現地の学生とコミュニケーションを取る必要がありました。留学前には専門用語の英訳がわからないことが心配でした。実際には、Excelを使う際には数式が出てくるため、質問する際には英語で説明しなければならず、授業中に説明される臓器や物質名も日本語では理解できても、英語では分からないこともありました。ただ、そのような場合には「その単語を簡単な言葉で言い換える方法」が非常に重要だと感じました。
生活について:
衛生面のハードルが高くなりがちな日本人にとってはインドネシアの衛生面がきついという人もいると少なくないと思います。トイレやシャワーは毎日利用しますが、トイレに関してはトイレットペーパーではなく水が出るホースを使いますし、それすらないところもありました。シャワーも個室のシャワールームに入るまで土足ですから、床も清潔とは言い難いです。ただし健康に害が出るレベルではありません。食事は基本的に外食です。学内にある食堂か大学周辺のレストランで食べていました。食べ物に関しては辛い、またはとても甘いものが多い印象です。日本人の口には合うと思います。また温度が高い地域なので、油を使った料理が多いです。野菜を使った料理が少ないですが、果物はどこでも購入できるので食べている人が多いです。イスラム教信者が多い国なので、多少の食事に関する規則はありますが、気にするレベルではありません。寮での生活は楽しかったです。私の場合は1部屋当り2人で、ベトナム人の同級生との生活でした。朝起きてすぐから、寝る直前まで英語での会話なのでゆっくり休めるわけではないのですが、互いの国に関して話すことも多かったし、時には食べ物をシェアしつつ動画を見たりしました。また寮には他にも様々な国からの留学生がおり、スーダンやアフガニスタン、パキスタンといった日本ではなかなか交流できない国の人々とも交流でき、その国の料理をいただくこともありました。自由時間には現地の学生とビリヤードや市場、カフェに行ったり、時には私たちと共に留学に来ていたベトナム人と遠出したりすることもありました。物価は日本の3分の1ほどで金銭的な余裕があったので、割と自由に行動できました。
留学で得たこと:
所詮、1ヶ月の留学なので偉そうなことは言えませんが、授業に対する積極性や、専門用語や物事を直接的でなくかみ砕いて伝える力は留学前に比べて向上したと思います。別に十分に分からなくとも雰囲気さえわかれば良い、という心構えだったら質問する必要もないのです。ただ、留学していた間は、わずか1ヶ月しか滞在できないからこそ、教わったことは十分に理解し持ち帰りたい、と必死に頑張ったと自信を持って言えます。また現地の学生の英会話の能力等に圧倒されつつもそれに対する対抗心が芽生えたのでこれをもとに今後も勉学に励みたいと思っています。また正直にいうと生活面ではストレスがたまりやすかったです。やはり全て英語でやり取りし、かつ一人の時間が作りにくい環境だったからです。私の場合はルームメートが寝た後に寮のベランダで休んだりとか、たまに一人で買い物をしたりすることでリフレッシュしていました。精神面と言っていいのかはわかりませんが、少なくとも留学前より心の余裕ができたようには感じます。
後輩へのアドバイス:
このような場でいうべきではないのかもしれませんが、間違いなく皆が留学に行った方が良いというわけではありませんし、私は全員に留学を勧めません。日本にいてもある程度の英語の力はつきますし、海外の情報も入手できます。ただ、留学に行きたいと思いつつ、何かしらの理由で躊躇っている人は行くべきだと思います。英会話の能力が無いと言っても、行ってしまえば話さないことには生活できないので、日本にいるとき以上に必死になると思いますし、何より後悔する可能性があるなら行った方が良いと思うのです。行ってみて良い経験ができれば自信にもなりますし、悪い経験があればそれをどうにかしようと今後の意欲につなげることができるのではないでしょうか。私は良い経験も悪い経験もありましたが。留学に行けば間違いなく行かなかったときより何かしらの知識が得られるのは確かです。例えば、日本人は世界から見たらどのような印象なのか、本当に国内で流れているニュースで言われているように高く評価されているのかといったことは海外に行かないと分かりません。こういった知識は海外の人と話したりするときに「日本人の基準」で話さないためにも役立つと思います。また将来に何をしたいか、決まっていない人は留学することで日本には無い問題などがわかり、自分が取り組みたい課題が見つかるかもしれません。ここまで読んでくださりありがとうございました。読んでくださった方に何か変化をもたらすきっかけになっていれば、私としてはとても嬉しいです。