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【海外農学実習】【ネパール】とりあえず記録

植物資源科学コース 前川 佳彦さん
留学期間:2019年9月10日~2019年9月19日
留学先:ネパール

学習面について:
農業実習であるため農業について触れると、考え方の違いに驚かされた。中でも密植は印象的である。マルファ村では、リンゴなどが日本と比較して密度が高く植えられていた。日本の農業のやり方が正解であるかのようなバイアスのかかった目で観ると愚行のようにも感じられるが、丸かじりに適したサイズ感であり、用途が違うために選択された栽培法であった。このような場面は多々あり、むしろ偏見を持った自分のほうが恥ずべきであると気づかされた。ネパール人はネパール人なりの考え方に基づいて農業を行っている。決して雑草が多く生えていようとも、労力と品質を天秤にかけた結果であり投げやりに行っているわけではない。資材の無い中で石を使ってハウスを組み立てるような工夫をしている場面もあり、過ごしてきた世界の違いを強く感じた。

生活について:
日本食がとても恋しくなった日々だった。辛いものが苦手な私は、スパイスの入ったものでとにかく悶え苦しんだ。どうにか完食はするものの、チリの辛味に耐性があまりになかったのだ。ネパールは辛いものが多いだろうというのは予想はしていたが、それにしても辛かったといいたいところ。辛いものが苦手な人は相当な覚悟をもって行くべきだ。しかし食事以外で困ることはそれほどなく、伊那よりも環境の整ったWi-Fi、大きなベッドなどむしろ快適な部分あった。洋式便所も想像よりは多く、私は周囲と比べて桁違いに食事の面での弊害は感じていたが、それ以外はさほど苦労はしなかったように思う。

留学で得たこと
外国人に対する抵抗感が薄れたことである。私はこれまで、英語を話す際に分からない単語があるとその都度調べながら話していた。しかし日常会話にそのような暇はなく、持ってる単語のみで挑まなければならない、どうしたら伝わるかを考えながら話すことで徐々に外国人と話すことへの躊躇いが減っていったように感じる。

後輩へのアドバイス:
とにかく記録すること。不慣れな異国の土地では脳が疲れてしまい、観察しろといわれても注意深く観察することが難しいときもある。またどれだけ観察しても、記憶に残らないこともある。そこで大事なのが記録。記録する意味があるのか分からないことでもとにかく記録することで、あとから思考することが可能になったり、記憶が蘇ったりする。自分の意見をしっかりと持つためには、記録が大事。疲れて頭が働かないときには思考をやめてなんでもかんでも記録を残すことに集中しても良いかもしれない。もちろんその場で考えるゆとりがあるのが一番ではあるけれど。

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