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2/12 信州大学奥平康弘コレクション寄贈式・記念講演を開催します

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表現の自由の研究で知られ、日本の立憲民主主義の定着に寄与された奥平康弘東京大学名誉教授のご蔵書400冊が信州大学図書館に寄贈されました。図書館では、これを記念して、寄贈式および講演会をおこないます。

記念講演 一橋大学法学研究科教授 阪口正二郎氏
「奥平康弘先生の学問と戦後日本社会
~信州大学奥平康弘コレクションに寄せて」

【日時】平成28年2月12日(金) 13:30~15:00
【場所】信州大学中央図書館 2階セミナー室
どなたでも参加できます。予約不要。

〈信州大学奥平康弘コレクションについて〉
奥平康弘先生は、戦後間もない1953年、東京大学社会科学研究所の助手として、憲法学の道に入ります。先生がまず手をつけたのは、戦前の言論統制の法的な仕組みを明らかにすることでした。同時に、アメリカ憲法の表現の自由の研究をされ、70年代に「知る権利」の重要性を主張しました。また、80年代に入り、表現の自由が民主主義社会において大事なのはなぜなのか、原理的に考えることの重要性を説きました。最近では、憲法が「世代を超えた共同プロジェクト」であるという主張をされ、憲法を活かしていこうとする市民の営みが次の世代の市民に継承されることによって、しだいに善き社会が実現されていくという展望を示されていました。
信州大学奥平康弘コレクションは、戦前の言論統制に関する資料、戦前から戦後にかけての公法学の業績、アメリカ憲法に関する洋書からなっています。戦後民主主義の礎を築いた偉大な研究者の遺した貴重な資料です。記念講演では、これらの資料の価値について、一橋大学の阪口正二郎教授に解説していただきます。
立憲主義や民主主義について関心がある方々の多数のご来場をお待ちしております。

(文責・法曹法務研究科教授 成澤孝人)

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