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複雑熱流体研究室
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熱流体システムの研究

水または電解液中に置いた導電体に電界を印加すると、電界の二乗に比例した強い流れが発生する非線形界面動電現象が発生することが知られています。非線形界面動電現象では、1V程度の低電圧印加で1mm/s程度の高流速を発生できるうえ、流路と金属ポスト及び電極等の単純な構成で様々な機能を実現できる可能性があるため、もし実現できれば、小型血液診断システムや小型遺伝子診断システム等への応用が期待されます。言い換えれば、“μTAS (micro-Total Analysis Systems)”や“Lab-on-a-chip”の用語で語られるマイクロ流体技術を利用した近未来システムの性能と小型化を飛躍的に向上させ、真のイノベーションをもたらすことが期待できるわけです。しかしながら、非線形界面動電現象の理論的基礎を固めていく過程で、この現象は当初考えられた標準的な理論だけでは説明できない点を多く含み、基礎的に解明すべき多くの基本問題があることが認識されてきました。そこで、当研究室では、これまで理解することが難しかった基礎的な問題を統一的に解明するとともに、具体的な微小流体素子を提案し検証することにより、界面現象を利用したシンプルで革新的な微小熱流体システムの実現と設計論の確立に取り組んでいます。