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医学部遺伝医学教室の髙橋有希さんが第3回JEFA賞(基礎部門)を受賞しました

2023年12月26日 [受賞]

日本EDS研究会会頭の医学部遺伝医学教室古庄知己教授(左)と髙橋有希さん(右)
日本EDS研究会会頭の医学部遺伝医学教室古庄知己教授(左)と髙橋有希さん(右)

 2023年12月2日にオンライン開催された「第4回日本エーラス・ダンロス研究会」にて、医学部遺伝医学教室の髙橋有希さんが第3回JEFA賞(基礎部門)を受賞しました。
 筋拘縮型エーラス・ダンロス症候群(mcEDS)は信州大学の古庄知己教授が発見した疾患で、先天性多発関節拘縮、内臓・眼などの先天異常に加えて、進行性の骨・関節病変(変形、弛緩、脱臼)、皮膚脆弱性、巨大皮下血腫等の重篤な症状が認められます。特に進行性の骨・関節病変は運動機能障害を呈し、患者のQOL低下の最大の原因となるためその病態解明が急がれます。
 本症では、CHST14遺伝子の病的変異により、全身性のデルマタン硫酸(DS)欠乏が生じることが報告されています。mcEDSの疾患モデル動物として、Chst14ホモ欠損マウスの解析が進められていますが、現在のところ骨・関節の表現型に関する詳細な報告はありません。
 今回の受賞演題では、Chst14ホモ欠損マウスで患者同様の進行性の脊椎変形や若齢期からの骨変形が生じることを示し、骨密度低下等も認められたことから、その要因として骨代謝バランスの異常が生じている可能性を示唆しました。この結果から、DSの新たな機能が明らかとなり、mcEDSの骨病態の解明につながることが期待されます。
 日本エーラス・ダンロス研究会は日本におけるEDS関連の診療・研究・教育をさらに発展させることを目的とし2020年から国内のEDSに関係する医療従事者や研究者らが集結してオンラインで開催されています。JEFA賞はEDSの患者会である「NPO法人日本エーラス・ダンロス症候群協会(JEFA)」により、EDSの診療や研究の発展を願い、EDS患者のQOL向上に役立てて欲しいという想いから設立されました。
 今回は演題数もJEFA賞のエントリー演題もこれまでと比べ最も多く、活気のあるディスカッションが繰り広げられました。なお、来年5月のJEFAの会合にて受賞演題の発表と記念の盾の贈呈が行われる予定です。

【演題名】筋拘縮型EDSのモデルマウスによる破骨細胞分化誘導解析:骨病変の全容解明を目指して
【演者】〇髙橋有希、吉沢隆浩、小野史子、岳鳳鳴、古庄知己

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