去る9月22日に飯綱町の表町遺跡を見学してきました。現場の発掘責任者は人文学部日本史の卒業生である中野さんです。実に私は彼の教育実習を見学に行ったこともあります。

現場は矢筒城の南側で、実に風景のよい場所です。遺物からすると15世紀後半から16世紀前半の遺跡のようです。普通平安後期に村が消えて、移動す ることがありますが、この時代に消えてなくなるのは珍しいことです。遺跡には焼けた跡もありませんので、村がどこかに異動した理由も考えたいと思います。 可能性としては牟礼宿成立の時に動いたことが挙げられます。
多くの村は戦国時代から、近世につながるのに、ここは跡形もなくなるのは、いずれにしろ興味深いことです。
矢筒城に関係した城下町か、あるいはここに矢筒城主もいたのかなど、様々なことを考えさせられます。

拝見した遺物は多くありませんでしたが、今後この地域を考える素材がいっぱい詰まっています。
日本史卒業の先輩が、こんな所でも頑張ってくれています。
引き続き、注意して、学んでいきたいと思います。