Q&A

Q1. 社会心理学分野では、どのような心理学が学べますか?

A1. 現代の心理学には、学習・生理・認知・発達・人格・産業組織・臨床など、さまざまな領域があります。それらのひとつに、社会心理学があります。

社会心理学とは、人間の行動を社会的な観点から分析しようとする学問です。ここで、“社会的”ということが重要なポイントになります。もしかすると、現代社会や、村社会など、とても大きな“社会”を想像するかもしれません。しかし、もっと身近に“社会”は存在します。みなさんの周りにいる家族、友人や恋人など、“他者”が社会を作り上げています。ですので、もっとも単純にいうならば、社会心理学は、人間の行動が他者の存在によってどのように影響されるのかを理解し、説明しようとする学問であるといえます。

もちろん、このように言うと、どこまでを他者と考えるのか、他者が社会を単純に作っているといってよいのか等、注意して考えなければいけない問題がたくさん出てきます。しかしながら、それらの問題を考えること自体が、社会心理学の研究対象であるといえます。

また、このように言うと、他者の存在によって影響を受けない人間の行動なんてあるのか?と思う人もいるかもしれません。まさに、そのような疑問の正しさを示すように、社会心理学の中でも、自己・社会的認知・対人関係・集団など、様々な研究領域が存在しています。ほとんどすべての人間行動が社会心理学の研究対象になりえます。

例えば…
自分に自信がない人は、なぜずっと自信がないままなのだろう?
第一印象で後の印象は決まってしまうのか?
他人の意見に流されてしまうのは、なぜなのだろう?
集団と集団はなぜ対立しがちなのか?

これらの素朴な問いは、すべて社会心理学の研究対象です。人文学部社会心理学分野では、このような日常にある素朴な問いを、科学的な観点で捉える力を育成することを目指しています。

ページの先頭へもどる