山田健三先生 最終講義 開催報告

人文学部日本言語文化コース教授 山田健三先生の最終講義「〈日本語史〉への道」が、2025年2月11日(火・祝)、人文学部棟 第4講義室で開講されました。 当日は、長野県内外の各地から同窓生の方々が集まり、現役生・教職員、そして一般の方々とあわせ、対面では 約60名がご参加になりました。また、当初は対面のみでの開講を予定していましたが、当日来松できない方々からオンライン配信のご要望が寄せられましたため「よし、やろう」ということになりました。追加でアナウンスしましたところ、同窓生を中心に70名近くの方々から配信申し込みがあり、オンライン上でも、多くの方にご視聴をいただくことができました。

講義は、山田先生のご研究の歩みをたどる、というスタイルで展開されました。日本語学と日本語史学との関係に始まり、先生と日本語史学との出会い、そして言語変化への関心から行われた方言に関するフィールド調査のお話、さらに変化に対して より保守的と考えられる「文献」へと関心は向かい、古辞書文献学に着手されることとなり、そこから辞書生活史への思索を経て、日本語書記史の研究へと至られた…という歴史を、多くの資料と、興味深いエピソードなども交えて講義いただきました。そして、講義全体を通じて、“統一的な視点で語られる「日本語全史」”の重要性を説かれ、そこへ続く道を歩み続けたいと思っている、とのお言葉をもって、締めくくりとされました。この「今もまだ道半ば」との思いを込め、当日のタイトルを「〈日本語史〉への途(みち)」となさったとのことです。***講義後は人文ホールに場所を移して懇親会を開催しましたが、こちらにも40名ほどの方々にご参加をいただきました。魅力的な刺激に満ちたご講義をいただいた後の懇親会、先生の周りには質問や挨拶の人が絶えず、またあちらこちらで久しぶりに顔を合わせた同窓生が再会を喜び合うなど、尽きることのない歓談の場となりました。

【謝辞】この度の最終講義 開講にあたりまして、信州大学人文学部同窓会から、特別活動補助金を賜りました。ここに明記して、心より御礼申し上げます。また、開講に際しての諸準備、とりわけオンライン配信の実現には、人文学部事務室の全面的なご協力を賜りました。円滑な開講にお力添えを賜りましたことに、心より感謝申し上げます。

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