インドネシア日本語教育実践研修

第12回インドネシア日本言語文化研修(日本語教育学研究室)

ブカシにある高等学校の日本語クラスにて

 2014年2月26日(木)から3月5日(水)まで、日本語教育学分野6名の学生と教員が、インドネシアの日本語教育に実践的に参加してきました。インドネシアは、現在日本語学習人口が世界第2位の国です。  写真は、2月28日。ジャカルタからバスで1時間程度のブカシにある、商業高校の日本語クラスに参加。日本語は、高校の第2外国語として選択されています。  リスカ先生のクラスで、2時間の交流。できるだけ簡単な日本語を用いて、信州大学をパワーポイントで説明後、信大学生が分かれてグループに入り、アンケートを完成させました。成果発表後に、日本語で説明しながら、折り紙を完成させて記念撮影。インドネシアには、フォトフォト(インドネシア語で、写真を撮ること)を重んじる文化があります。  国際交流基金ジャカルタ日本文化センター、森林謙先生のご指導で実現した企画です。

国際交流基金ジャカルタ日本文化センター

JFジャカルタ日本文化センター図書館にて

 国際交流基金ジャカルタ日本文化センターで、小川忠所長、西松英樹副所長、鈴木にし紀日本語専門家から、インドネシアの日本語教育について概説を受けました。インドネシアは親日的な国ですが、それは、双方の努力によることを忘れてはならない、という所長の講義が印象的でした。鈴木にし紀日本語専門家は、信大日本語教育学OGです。  3月1日は、大学日本語教員を対象として、インドネシア日本語教育学会、JFが行った日本語セミナーで、沖裕子教授が講演をしました。続く、ワークショップでは、信大学生が、インフォーマントを務めました。  3月2日は、JF日本語講座の上級クラスの学生たちとともに、野外交流を行いました。行先と目的を日本語で話し合って決め、5グループに分かれた見学を行いました。それぞれの視点で、現在のインドネシアの文化事情に触れることができました。  

EPA看護師、介護福祉士候補者への日本語予備教育

EPA中級日本語教室のみなさんと

 3月3日、EPA(経済連携協定)による、看護師、介護福祉士候補者への日本語予備教育を見学しました。有名な交通渋滞に巻き込まれ、バスで1時間のところを2時間かかって南ジャカルタ地方のインドネシア教育文化省に到着。熱帯の木々に囲まれた、気持ちのよい2階建ての木造建築です。廊下続きの棟で、全員が寮生活をしています。   信大学生は、一人ずつ別の教室を訪問。お土産のおひな様を手に、クラスのレベルに合わせた日本語で説明するのは、なかなか難しいことでした。この予備教育が終了すれば、学習者のみなさんは、ほぼ全員が日本へと向かいます。看護師、介護福祉士試験に無事合格しますようにと、皆で願いを込めました。本企画の実現には、EPA熊谷啓明様にたいへんお世話になりました。  ジャカルタへ戻り、休憩をとって、JF主催日本語クラスを見学。日本語スタンダードによる最新の教授法を用いた『まるごと』のクラスと、ビジネス日本語クラスに分かれて見学、補助を行いました。エフィ先生、テトリアナ先生、八田先生、二瓶先生、鈴木先生に、たいへんお世話になりました。

謝辞

JFで反省会(最終日)

 本活動は、信州大学グローバル人材育成プログラムの助成を受け、国際交流基金ジャカルタ日本文化センターとの共催で実施することができました。また、日本語教育学分野が主催する第12回日本言語文化研修としても実施しました。この部分については、人文学部後援会から、助成を受けました。  本研修がなるにあたって、多くの皆様に支えていただきました。いちいちのお名前を記しませんが、この場を借りて、厚く感謝申し上げます。

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