歴史学講座・日本史分野の活動

信大史学会 2012年

  2012年12月1日(土)、恒例の信大史学会が開催されました(於・あがたの森文化会館)。   信大史学会は、信州大学人文学部歴史学講座所属の学生・大学院生・教員および歴史学関係の卒業生などで構成されている学内の学会です。雑誌『信大史学』は、今年で第37号を数え、第40号の記念号まであと1息です。   毎年、(1)大学院生や卒業生の研究報告、(2)記念講演で構成されています。   今年は、2006年3月で信州大学を退職された後藤延子先生が御講演下さいました。後藤先生は、70年代から信州大学の歴史学、とりわけ中国史(東洋史)をささえてこられた方で、現在でもお元気に勉強をしていらっしゃいます。   後藤先生の最近のお仕事から、以下のテーマで御講演いただきました。   「1920年の〝日中親善〟」   2010年以降、日韓・日中をめぐる緊張が高まっていますが、歴史のなかで日・韓・中の「親善」の意味を考える、まことにアクチュアリティのある御講演でした。   

  大学院生の報告は、いずれも2011年3月に信州大学を卒業して、それぞれ別の大学で現在、修士論文を書いている大学院生のものでした。 羽東祐樹 「初期日豪関係の諸相とオーストラリアの姿-19世紀後半から20世紀初頭の日豪交流と日本イメージを中心としたオーストラリアにおける日本の位置づけ」 加藤泰輔 「三里塚闘争史論-運動の戦略・思想形成と支援者の意識を中心に」   いずれも、既存の研究に果敢にチャレンジしんがら、自らの考えを述べ、またイメージや、社会運動の現代史という難しいテーマを考え抜こうとしたよい報告でした。会場から厳しい指摘もありました。また様々な場所で批判や議論があると思いますが、ぜひがんばって論文を完成して欲しいと思います。   2011年卒業生は、日本史や世界史などの分野、地域、時代をこえて仲が良かった学年ですが、懇親会でも久しぶりの人もふくめ盛り上がりました。

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