比較文学分野の専任教員(2006年度)

野津寛 准教授 / 西洋古典文学
西洋古典文学としては、古代ギリシア喜劇。特に紀元前5世紀アテナイの喜劇詩人アリストパネースの作品に見られる演劇構造の研究に関心を持っている。現 在、古代ギリシア喜劇作品の新しい翻訳を準備中。比較文学としては、ヨーロッパ文学(文学と文学研究)の伝統をホメーロスという起源にまで遡り、古代・中 世・近代ヨーロッパおよび近代以降の日本にまで及ぶ西洋古典文学の影響を研究している。

渋谷豊 准教授 / 比較文学
明治以降の日本文学と西洋文学の関係を研究している。テーマは<近代日本における西洋文学受容>と<近代日本人作家の滞欧体験>。現在、両次大戦間のパリ に滞在した日本人作家(金子光晴、松尾邦之助など)の足跡を調査している。他方、フランス語圏の小説(エマニュエル・ボーヴの作品など)の翻訳紹介にも携 わっている。

佐々木寛 教授 / ロシア文学・比較文学・言語哲学 (全学教育機構所属)
ロシア文 学研究では、18世紀末から19世紀半ばまでのロシア散文文学の形成過程を、カラムジン、プーシキン、ゴーゴリ、ツルゲーネフを中心に、文学ジャンルの変 遷に焦点をてながらたどる。比較文学研究では、ツルゲーネフの散文が明治期の言文一致体小説の成立に果たした役割を、二葉亭、独歩、花袋、藤村らの作品に よってあとづける。また研究の理論的拠りどころとなる、バフチンとそのサークルの文芸理論、小説言語論の翻訳紹介にもたずさわっている。

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