大学院総合医理工学研究科 総合理工学専攻2年の山口みゆさんが園芸学会令和7年度秋季大会において若手優秀発表賞を受賞
2025年9月20日から22日に高知大学朝倉キャンパスで開催された園芸学会令和7年度秋季大会において、蔬菜園芸学研究室の山口みゆさん(博士2年)がポスター発表部門で「若手優秀発表賞」を受賞しました。この賞は優れた発表を行った若手研究者(35歳以下)に対し授与されるものです。
山口さんの研究は、イチゴの受粉において、供給不足が懸念されているミツバチの代替となる新たな受粉方法としてキウイフルーツなどで実用化されている溶液受粉技術のイチゴへの応用可能性を検討したものです。溶液受粉とは、花粉を溶液中に懸濁し、スプレーなどの噴霧器を用いて受粉する方法で、従来の梵天による人工受粉に比べて作業時間が約半分になる効率的な受粉方法です。
山口さんは花粉を溶液中に懸濁しても花粉稔性を維持できる溶液組成を明らかにし、さらにスプレーによる受粉試験を通して、溶液への花粉の希釈倍率を低くすると結実率が高くなることを明らかにしました。
今後、受粉効果のさらなる向上が期待されており、イチゴの持続的かつ安定的な生産に貢献する可能性が示されています。
受賞演題は以下の通りです。
「イチゴにおける新規受粉方法としての溶液受粉の有効性評価」
○山口みゆ 1,阿久津雅子 2
(1 信州大学大学院総合医理工学研究科,2 信州大学学術研究院(農学系))