南箕輪中学校の科学技術部の5名を招いてアスペルギルスの交配実験を実施しました
8月26日(月)、8月29日(木)、9月12日(木)、9月17日(火)の4回の日程で、農学部に南箕輪中学校の科学技術部の生徒5名を招いて、菌類の交配実験が行われました。この取り組みは、信州大学・全学教育センターで生物学を担当している伊藤靖夫准教授、農学部分子細胞微生物学研究室の細見昭助教、南箕輪中学校の矢口紘史教諭の連携によるもので、中学校の授業で学んだ「メンデルの法則」を自身の目で見て体験してもらいたいとの考えから企画されました。メンデルの実験を追体験するには最低でも2年間必要になりますが、カビの一種であるアスペルギルスを材料として用いることで、3週間で遺伝子の伝達と形質発現のしくみを学習しました。
4回の実験を終え、参加した部員からは「初めてのカビの交配実験が楽しかった」「学校では行えないカビの交配実験をすることで、自分の考えを深めることができた」などの感想が聞かれました。
今後の交配実験の開催については未定ですが、一人でも多くの中学生に体験してもらいたいと考えています。
南箕輪中学校の窓口になっておられる矢口紘史教諭は、令和3年度に信州大学が実施する上級コアサイエンスティーチャーとしての認定を受けられています。初等・中等教育における自然の不思議や面白さを伝える理科の伝道師として専門性と実践力を備えた教員として、理科の授業づくりや教材開発で困っている先生方の相談役としても活躍されています。