大学院総合医理工学研究科生命医工学専攻3年の小浜智大さんが米国繁殖生物学会 第57回大会においてBest International Abstract Awardを受賞
2024年7月16日、ダブリン(アイルランド)で開催された米国繁殖生物学会第57回大会 (Society for the Study of Reproduction, 57th Annual Meeting) において、生殖細胞工学研究室 小浜智大さん(博士課程3年)、諸白家奈子助教ら(信州大学学術研究院(農学系))による研究がBest International Abstract Awardを受賞しました。
米国繁殖生物学会 (Society for the Study of Reproduction) は、哺乳類動物を中心に家畜からヒトまでを対象とする生殖科学分野では最大規模の学会の一つであり、世界各地から研究者が参加する学会です。また、今回受賞したBest International Abstract Awardは、米国外の参加者の中から選出され、研究内容および要旨が最も優れた発表に対して与えられる賞です。
雌性動物の生殖細胞である卵母細胞は、卵巣内で未熟な卵母細胞が卵胞とよばれる袋状の構造に包まれて存在し、卵胞発育に伴い卵母細胞が発育します。この卵母細胞を卵胞ごと体外で培養し発育させる技術は絶滅危惧種や家畜などを含む有用哺乳類の効率的な繁殖において将来期待されています。今回の発表では、小浜さんが中心となり開発した体外培養技術を用い、これまで体外での発育が困難であった加齢マウスの卵巣から採取した未成熟な卵母細胞を体外で発育させ、得られた卵子から最終的に発生胚を得ることに成功した点が高く評価されました。
受賞演題は以下のとおりです。
「Preantral Follicles of Over 12-Month-Old Mice Have Developmental Potential for Matured Egg Production」
〇小浜智大¹、富岡郁夫²、諸白家奈子²
(¹信州大学大学院総合医理工学研究科、²信州大学学術研究院(農学系))