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渡邉修准教授がMCPC award 2020でユーザー部門 特別賞を受賞

研究

表彰状
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表彰盾
表彰盾

 信州大学学術研究院(農学系)渡邉修准教授らの研究グループが情報通信研究機構(データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発)から委託を受け、2018年度から進めている「信州伊那⾕におけるLPWAセンサーの⾼度活⽤」の取り組みが評価され、「MCPC award 2020」でユーザー部門 特別賞を受賞しました。

「MCPC award」とはモバイルソリューション、IoT/AIシステムの更なる普及促進を図るため、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)がモバイル/IoTを活用して顕著な効果を上げた企業や団体、ICTサービス・製品を表彰するものです。

 近年、多様なアプリケーションに対応する通信ニーズが高まっています。このような背景のなかで、本チームでは低消費電力で長距離通信ができる無線通信技術「LPWA」を搭載した罠センサーを開発しました。この罠センサーを利用することで、罠が動作した場所が即座に手元の携帯電話やスマートフォンに通知されるようになりました。これまで一つ一つの罠を巡回しなければなりませんでしたが、罠センサーを利用することで、巡回にかかる時間や作業工程が半分以下になり、担い手不足や仕事との両立が課題となっていた狩猟者や猟友会活動に対して、新しいライフスタイルを提供できるようになりました。

 さらに、開発した技術を温度センサーと組み合わせ、南アルプスや中央アルプスに設置することで、通信条件が不利な環境においても一定の間隔で年単位のデータ収集が可能になることを実証いたしました。山岳地域の気象観測では、観測機器の維持管理のための頻繁な往来が難しいことから、様々な気象情報が欠測してしまう地帯が存在することが問題となっています。しかし、本システムを用いることで地球規模の気候変動だけではなく、山岳遭難対策への活用や山岳生態系研究、雪崩の予測などに活用できる気象情報を蓄積できるようになります。

 また、数値標高モデルからLPWAの通信可能エリアを推定する技術も構築したことで、地理的条件に応じて無線通信の中継機器を効率よく設置するための地点導出も可能となり、目的に応じたセンサーとの連動だけではなく、その情報を効率よく収集するためのサービスエリアの構築までを提案できるようになりました。

 渡邉 修准教授らの研究グループが開発したシステムは、課題解決のために通信条件不利地でのデータ収集が必要となる運用に効果的であることから、今後の使用用途の拡大が期待されます。

詳細は以下をご覧下さい。

https://mcpc-jp.org/news/award.htm

【本件に関する問い合わせ先】

信州大学農学部HPお問い合わせフォーム

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