令和7年度「自然の成り立ちと山の生業演習」を実施しました
1.演習名
「自然の成り立ちと山の生業演習」
2.目的
西駒ステーション、手良沢山ステーションを舞台として、天然林の成り立ちから人工林の造成、利用までを学ぶ。
3.実施日
令和7年8月19日(火)~8月22日(金)
4.実施場所
農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)
西駒ステーション、手良沢山ステーション
5.参加人数
9名
6.概要
令和7年8月19日から22日にかけて、西駒ステーションと手良沢山ステーションにおいて公開森林実習「自然の成り立ちと山の生業演習」を開講した。本演習は山岳科学教育プログラムのフィールド実習Aとして、大学院生向けにアドバンス実習として同時開講した。公開森林実習生として他大学から7名、フィールド実習生として他大学院から2名が参加した。教職員は小林 元准教授、荒瀬輝夫准教授、室谷楓香助手、木下 渉技術専門員、野溝幸雄技術専門職員、高沢渓吾技術職員、奥田百音研究支援推進員の他に、北海道大学北方生物圏フィールド科学センターから坂本真帆技術職員が参加した。また、TAとして本学森林・環境共生学コースの4年生3名が加わった。
初日は農学部キャンパスの食と緑の科学資料館「ゆりの木」にて実習のガイダンスと演習林の紹介、中部山岳の里山に関する講義、翌日行う西駒登山の地域研究等の座学を行った。受講生からは、演習林の特徴について知ってから実習に取り組めてよかった、信州大学やこの地域の全体像を知れた、長野の昔の人々の里山利用について詳しく知ることができた、昔の林業の様子を知ることができてよかった、等の感想が得られた。食と緑の科学資料館「ゆりの木」での座学を終えた後、初日の宿泊先である桂小場学生宿舎に向かった。桂小場学生宿舎では夕食の豚丼を皆で自炊した。
2日目は一般登山道である桂小場ルートから大樽小屋を経由して信大分岐からシラベ小屋、望学台を経て桂小場学生宿舎へ戻るコースを踏破した。出発前に全員で学生宿舎の水道補修を行ったため出発が遅れ、16時過ぎの帰着となったが、好天にも恵まれ予定通りに亜高山帯まで登ることができた。受講生からは、冷温帯から亜高山帯の植生の変化を知れた、標高によって、植生が変化していくのがよく分かり面白かった、トリカブト、キツリフネ、ツリフネソウ等の地元では見ない植物を観察できた、驚くほど涼しくて登りやすかった、山登りの注意点を知れた、等の感想が得られた。下山後、手良沢山演習林の学生宿舎に移動し、皆でカレーを作って遅い夕食を摂った。
3日目は午前中に人工林の育成に関する講義、森林作業の安全教育等の座学を行った後、チェンソーで丸太切り、薪割りを体験した。受講生からは、チェンソーの扱いや維持が想像以上に難しくて驚いた、チェンソーの力の入れ具合が分かった、チェンソーをたくさん使えて楽しかった、薪割りは重労働だと実感した、薪割りが予想以上に難しかった、チェンソーも薪割りも楽しかった、等の感想が得られた。午後はヒノキ人工林において、間伐の効果を検証するための林分調査を行った。受講生からは、人工林の調査方法が学べたのでよかった、人工林の管理や間伐の重要性について学べた、毎木調査の経験が大変有意義だった、斜面が40°を超える急な角度で、作業の大変さを実感した、等の感想が得られた。この日の晩餐は、学生宿舎の前庭でバーベキューを行った。
最終日は農学部キャンパスの食と緑の科学資料館「ゆりの木」に戻り、人工林調査のデータ解析と解析結果の成果発表をグループ学習で行った。受講生からは、間伐計画を立てるのが難しかった、林業経営を踏まえた管理が難しいと感じた、慣れないExcelの作業をグループでやってやり方を教えてもらえた、実技的な林業の面と、データから全体と未来を考える面を比べられ、林業の仕事の大切さを感じられた、等の感想が得られた。
7.感想
本年の実習には信大からの受講生の参加がなく、学年も学部2年次生から大学院2年次生までの幅広い層に及んだが、皆よく協力して課題に取り組み、移動量の多い過密なスケジュールをこなしたと思う。本演習で学んだ知識、体験した技術をそれぞれの学校に持ち帰ってこれからの学習に生かしてほしい。


