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極細繊維で私達の健康を守るモノづくり

近年、技術の急速な発展の一方で、水と大気の汚染が深刻化しています。私達の健康的な生活にとって、細菌を含まないきれいな水や空気は必要不可欠です。機械・ロボット学科の金 翼水 教授はナノファイバーを用い、これらの問題を解決する研究を行っています。ナノファイバーは1本の太さが100ナノメートル、髪の毛の500分の1程度という極細繊維です。従来のマイクロファイバーよりもさらに細くなったことにより様々な性能が向上し、医療分野から電気・電子分野まで幅広く研究開発が進められています。

現在、幅広い用途があるナノファイバーの半数以上が医療分野で応用されています。医療で使用する際、そのナノファイバーは抗菌性をもっている必要があります。従来のナノファイバーに酸化銅を付加することで、生成したナノファイバーは従来のナノファイバーよりも高い抗菌作用をもつことが確認されました。このナノファイバーは、エアフィルターやマスク、浄水用の膜、傷の治療、組織工学、加水分解など、様々な用途に使用されています。ナノファイバーの使用用途は幅広いがゆえに様々な可能性を秘めており、金研究室はその可能性をさらに追及していきます。

(掲載期間 令和元年 9・10月)