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ストレス性の男性不妊を救う!

日本は晩婚化が進み、それに伴い不妊に悩むカップルが増えてきました。これまで不妊の原因は主に女性にあると考えられてきましたが、実は原因の半分は男性側にあることがわかっています。男性不妊の場合、精巣できちんと精子を作ることができるタイプの患者さんは、生殖補助医療により子供を授かるチャンスが得られますが、精子を作ることができない場合は救うことができません。応用生物科学科の高島 誠司 助教は、生まれつきストレスに弱いマウス (右写真) やパーキンソン病様の症状を示すマウス (右写真クリックで動画再生) が男性不妊を発症することを発見し、これらのマウスが精子をうまく作れなくなるメカニズムを調べています。これにより、男性不妊患者の精巣で精子が出来なくなる理由に迫ろうとしています。


静止画説明:先天性ストレス感受性マウス。寿命は普通のマウスの1/4程度しかなく、背中が曲がっています。このマウスでは、オスだけでなくメスも子供を作りにくくなっています。動画説明:パーキンソン病モデルマウス。健康な個体に比べて動きが緩慢で、しばしば痙攣を起こします。この個体の精巣では精子形成過程が中断され、不妊になっていました。

(掲載期間 平成29年11・12月)