水と生体分子
- 教員氏名
- 佐藤 高彰
- 職名
- 教授
- 所属
- 化学・材料学科 ファイバー材料工学コース
- 研究分野
溶液科学、ソフトマターコロイド物理学、生物物理学を含む学際物理学分野
- 出身校
- 早稲田大学
- SOAR
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研究紹介
生命現象を支えるミクロな世界の仕組みを物理と化学の力を使って探求する!
「水と生体分子」が私達のキーワードです。おおよそ全ての生命現象は水の中で起こっているからです。生命を支えるミクロな世界の仕組みを「分光法」や「散乱法」と呼ばれる方法で探っています。特別な性質を持った光(電磁波)を様々な物質に当て、反射、透過、または散乱された光を上手に検出すると、ピコ秒 (=百万分の1秒の更に百万分の1) で繰り広げられる非常に速い分子の運動や、ナノメートル (=10億分の1メートル) の微小な世界で働く「蛋白質と呼ばれる分子機械」の様子を捉えることが出来ます。研究成果は、医薬品、化粧品や洗浄剤などの開発にも役立てられています。
小角散乱法という手法で、微小な世界での蛋白質の集団的な振る舞いを調べる。筋肉、細胞骨格、赤血球機能や代謝にも関連する。 | 個々の水分子は周囲の水分子が作る場からミクロな摩擦力を感じて運動する。この摩擦力の性質と水分子大集団の挙動との関連を探る。 |
≪研究から広がる未来≫
近年の社会情勢から、即座に社会還元が可能な実用研究が注目されがちです。そんな時代に敢えて、基礎研究に没頭し、「水と生体分子が織りなす神秘」に迫ります。皆さんがプロサッカー選手なら試合に出場しゴールを決めたいですよね。バレエダンサーなら、主役を射止め世界中のファンを魅了したいはずです。私達も同じく、プロの研究集団として、アメリカ化学会や英国王立化学協会などの学術誌に研究成果を次々と発表していきます。