持続可能な社会構築への貢献を目指して
一言コメント | 地球温暖化とそれに伴う気候変動により、土壌の劣化と農業環境の崩壊に拍車がかかっています。植物科学の基礎知識の蓄積と応用技術開発により、未来の安定的な食糧供給に貢献する事を目指しています。 |
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研究紹介
植物基礎科学の知識を応用して、持続可能な社会の構築に貢献する新しい植物を作ろう!
堀江研究室では、植物が高塩濃度環境 (塩ストレス) から身を守るための仕組みを、分子生物学、分子遺伝学、生理学的実験手法を取り入れながら紐解く研究を行っています。塩ストレスは、世界農業において農産物の収量を著しく減少させている頭の痛い問題です。気候変動に伴う土壌の塩類化が、世界中で近年激しく進んでいます。塩害地での農産物収量増産を可能とするために、耐塩性穀類を作出するための技術開発を目指しています。将来は、植物の繊維質を標的に、クリーンエネルギー供給に貢献できる応用技術開発に取り組みたいと考えています。
三大穀類の一つであるイネやモデル植物シロイヌナズナを材料にして、植物の耐塩性の分子メカニズムの解明を目指している。 | 植物の耐塩性に不可欠であるNa+輸送体に焦点をあて、その輸送活性や生理機能を追求し、将来的には輸送体分子の機能を改変する事で耐塩性植物作出に繋げたい。 |
≪研究から広がる未来≫
幸いにも私たちの暮らしは、年々より快適になって、食べ物に苦労する事もありません。しかし、一方で化石燃料の大量消費を基盤とした発展のツケが、今我々人間社会に重くのしかかってきています。植物基礎科学から得られた知識をうまく利用する技術があれば、近未来に危惧されている、食糧・エネルギー問題を回避するための、重要な一要素となるのではないかと考えています。