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昆虫は環境の変化を予知する?

塩見 邦博
教員氏名
塩見 邦博
職名
教授
所属
応用生物科学科
研究分野

環境分子昆虫学

SOAR
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研究室
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一言コメント

昆虫が季節によって姿・形を変化させるしくみを明らかにします。
昆虫がどのように環境の温度や日長を感じているかを明らかにします。

研究紹介

高性能なセンサーを逆手にとる! 昆虫の生態解明で可能となった害虫駆除方法とは?

昆虫の持つセンサーについて研究している塩見研究室。実は、昆虫は温度や日の長さをセンサータンパク質が受け取り、訪れる季節を察知しています。このおかげで秋に生まれた卵は餌のない冬を避けて春に孵化したり、夏には遠くへ飛ぶための翅を獲得できるのです。この高性能なセンサーの中には、天然成分の化学物質に反応するものがありました。この新発見を応用すれば、害虫や駆除すべき外来種に対し、自然にやさしい薬剤を散布することで、卵を冬に孵化させたり翅のない成虫を羽化させたりすることが可能です。自然や人に無害な害虫駆除として、注目を集めています。

 

 
(左) 昆虫のセンサー遺伝子を導入した培養細胞を観察する。(右) チョウ目昆虫のもつ有用な遺伝子のクローニング。   アカボシゴマダラの幼虫。こんな昆虫が塩見研究室には沢山いる。学生も昆虫の神秘に魅了された「虫好き」が集まってくるのだとか。

 

≪研究から広がる未来≫


昆虫の休眠時期のコントロールは、害虫駆除だけでなく生態系の保護にも役立ちます。ここ数年、ミツバチの個体数が全世界で減少し続けていますが、このような希少昆虫を卵の段階で保存し、将来の安定供給につなげることも可能なのです。また、昆虫の生態には未だに謎の部分も多く、それらを解明することで地球規模の環境問題や食糧問題、医療問題などに役立つ結果が得られると考えられています。

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