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ナノイメージングにより褐色脂肪組織による動脈硬化惹起性LDL除去メカニズムを発見

2022年12月13日 [受賞][研究]

日本生化学会で若手優秀発表賞を受賞<br />(大学院生の細見謙登さん)
日本生化学会で若手優秀発表賞を受賞
(大学院生の細見謙登さん)

 動脈硬化の主要な原因と考えられるLDLは、(酸化)変性することにより動脈硬化を強力に促進する性質を獲得します。そのため酸化LDLの循環血液中からの除去メカニズム解明は古くからの課題でした。本研究では、褐色脂肪組織が血中酸化LDLを高い効率で除去することを見出しました。長年にわたる酸化LDLの研究の中で、全く見逃されてきた褐色脂肪組織のこのような機能を高解像度のイメージングからのアプローチにより初めて明らかにしました。
 また、新生児期以外でのヒトの褐色脂肪組織の意義は不明でしたが、最近、心血管代謝性疾患を抑制する可能性が示され注目されています。しかし、褐色脂肪組織がどのように抗動脈硬化機能を発揮するかは不明でした。本研究により、動脈硬化惹起性LDLの除去という明確な視点を提示することができました。また、課題であった褐色脂肪組織のイメージングの新たな手法を開発することもできました。
 本研究は、個体レベルのイメージング研究の世界の第一人者と変性LDL研究の専門家が共同研究を行うことにより、研究上の様々な障壁がスムーズに克服された融合研究の典型的な成果です。

 本研究成果は、Cardiovascular Researchに2022年10月21日、オンライン掲載されました。また、名古屋で開催された第95回日本生化学会で、大学院生の細見謙登さんが11月9日、本研究を発表し、若手優秀発表賞を受賞しました。

 本研究は、信州大学医学部分子病態学教室・形成再建外科学教室・バイオメディカル研究所、国立循環器病研究センター研究所血管生理学部・放射線医学部、京都薬科大学放射性同位元素研究センター、北海道大学大学院獣医学研究院生化学教室、りんくう総合医療センター、テキサス心臓研究所の共同研究により行われました。

プレスリリース(PDF)

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