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国際交流・留学

2023年度 秋・ドイツ「海外で学び、生活するという経験 」(基礎研究)

2024年01月17日 2023学生派遣

氏名:八木 瞳
派遣先:ドイツ ドレスデン工科大学
期間:2023年9月~11月

留学先大学について:
ドレスデン工科大学はドイツにあるザクセン州最大の国立大学です。ドイツ国内だけでなく、ヨーロッパや世界各国の留学生が所属しており、国際的な印象を受けました。また信州大学との交流も非常に盛んで、留学までの準備もとてもスムーズにしていただけました。

学習面について:
National Center for Radiation Research in Oncology(OncoRay)はドイツ屈指の腫瘍放射線研究所であり、その中の腫瘍病態生理学教室で、膵臓腺癌の低酸素領域が薬剤の暴露によりどう変化するかについての研究を行いました。親しみのない医療英単語を使って研究内容を理解する事は大変でしたが、教授やメンターの先生が基礎的手技や分からないことを丁寧にご教授下さったおかげで、自分が今何をしているのかを理解しつつ研究を行うことが出来ました。

生活について:
宿舎は研究室から徒歩5分、トラムの駅は目の前と抜群の立地でした。キッチン、トイレ、シャワーは共用でしたが、毎日掃除もして頂き、不自由ない生活を送ることが出来ました。お昼はラボメイトと学食に行き、夜は主に自炊をし、時々外食を楽しみました。休日はドレスデンの郊外やベルリン、ミュンヘン、そしてチェコなどに日帰りで行くこともでき、大変充実した日々を過ごすことが出来ました。

留学で得たこと:
今回の研究を通して、プロジェクトの中のたった一つのステップを行うのにも苦労をしたことから、臨床現場で用いられているすべての治療法は、研究者による膨大な時間と労力の積み重ねにより開発されたものであると知りました。
また多国籍なラボメイトと関わる中で、より良い関係を築くには相手を知ろうと努力し、行動で示すことが重要だと改めて気付きました。相手の言語で挨拶をしたり、文化の違いなどを相手に質問するだけでなく自分で調べたり、一緒にソウルフードを食べたりと、小さな事の積み重ねでお互いをよく知ることが出来ると実感しました。この心構えは臨床の場においても、多種多様な背景を持つ患者さんと関わる上で不可欠であり、大切にしようと思いました。

後輩へのアドバイス、奨学金システムへ一言:
松医会の先生方のご支援のもと、このような素晴らしい経験をさせて頂きました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
後輩の皆さんへ。異国の土地で基礎研究という新しい事に挑戦するのは勇気のいることだと思います。しかし、先生方に手技のトレーニングなどを手厚くサポートして頂いたおかげで現地でも円滑に研究を進めることが出来ました。                 
少しでも迷っている方は是非一歩踏み出してみてください。学生である今、かけがえのない3か月になると思います。

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