2025 Student from Masaryk University:Clinical training at the Dept of Pediatrics
Name: HANAOKA Kentaro
Home Institution/ Country: Masaryk University/Czech Republic
Year of university: 6th
Designated department at Shinshu University: Pediatrics
Training Period: from July 7 to July 25, 2025
Training: Clinical training
1. What made you come train at Shinshu University School of Medicine and how did you find the School through your stay?
私が所属しているチェコ、マサリク大学では 6 年生から State exam という日本でいう国試に相当する試験があります。5 つの試験があり、その全ての試験に合格するとヨーロッパで働ける医師免許が取得できるというシステムです。全ての試験科目には実習が義務付けられており、私はその中の一つである小児科の実習を信州大学にお願いしました。
私が信州大学に実習をお願いした理由は大きく分けて 2 つ理由があります。一つは私の父が信州大学医学部の卒業生であり、是非彼が医療従事者としてのキャリアをスタートさせた特別な場所を自分の目で見て、そして肌で感じたかったからです。もう一つは私自身が、10 年以上も前ですが、潰瘍性大腸炎(以下UC) と診断され消化器内科の先生にお世話になり救われた経験があるからです。
提携外校からの申し込みにも関わらず、田中教授をはじめ、国際交流推進室の皆様、小児医学教室の皆様が快く受け入れてくださり、今回の実習に至りました。
2. Please describe your training at host department/lab.
病棟回診、外来、内視鏡検査など様々な処置を見学させて頂きました。
皆さんの豊富な知識は素晴らしく、特に教授回診の中で全員で協力し合い方針を固めていく姿は大学病院ならではでありとても勉強になりました。
私が配属された緑チームには、私と同じ UC 患者さんも多く、私が当時受けていた治療と現在の治療を比較することができ、現在の医療の進歩を実感することができたのもとてもいい体験でした。
他に印象に残った処置は乳児に対する腰椎穿刺です。
大人の処置は経験したことはあったのですが、乳幼児の押さえ方や鎮静剤導入の副作用など知識として持ってはいたものの、実際の現場と教科書では全く異なるということが改めて勉強できとても貴重な体験をせさせて頂きました。
倉沢助教授、緑チームの先生方、渡邉先生、柴崎助教授をはじめ、雄山先生、那須野先生、水谷先生、お忙しい中丁寧に説明して頂きとても感謝しております。そして小児医学教室での受け入れを快く引き受けてくださった中沢教授、小児医学教室の皆様、この場をお借りしてお礼申し上げます。
3. Please list what you have gained from your experiences through the training at Shinshu University and the stay in Matsumoto, Japan.
松本は私の故郷であり中学校まで過ごした特別な場所です。
その地で、父の出身校で、医学生として実習の機会を頂けたことは何よりも変え難い経験となりました。
子供の時は気付けなかった信州の魅力も大人になって再確認することができたのも貴重な体験でした。豊かな自然、美しいアルプスの山々、都会とはまた違った時間の流れも松本の大きな魅力の一つではないかと思います。
4. How do you think you can apply those experiences to your future career?
実習が始まる前は、私個人としては外科向きなのかなとなんとなく思っていたのですが、今回の実習を通して内科、特に小児内科はとても興味深くやりがいのある選択肢の一つだなと感じました。
このように感じることができたのも私の配属された緑チームの先生方がとてもフランクに、そして丁寧に私の疑問に答えて下さったことが大きな要因であると考えています。
大学病院ならではだとは思いますが大変珍しい病気の患者さんも診させて頂きました。
その中で、丸山先生の仰っていた、「免疫系の病気一つをとっても、何をターゲットとすべきか、その病気は autoimmunity なのか auto inflammation なのか考慮した上での明確な治療目的が必要」と教えて頂き、臨床の現場においても基礎医学の重要さを痛感致しました。
5. Advice to those who are interested in studying at Shinshu University
信州大学で出会った皆さん全員が温かく迎えてくださり、今後自分が日本の医療現場に立つ姿をなんとなくですが想像することができました。
私は海外医大に通う日本人という特殊な立場でしたが、外国人の方々のみではなく、自分の後輩や日本以外の医大で勉強している日本人の方々にも自信を持ってお勧めしたいです。この経験を通してまた新たな価値観や考え方も育めると思います。