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国際交流・留学

2022年度 春・ドイツ「泣いて笑った、貴重な2カ月間」(臨床実習)

2023年08月24日 2022学生派遣

キャンパス内の憩いの場・ドレスデンのエルベ川
キャンパス内の憩いの場・ドレスデンのエルベ川
心臓血管外科の教授とスーパーバイザーの先生
心臓血管外科の教授とスーパーバイザーの先生
研究室の教授や先生・学生と
研究室の教授や先生・学生と
ドレスデンの医学生や留学生とともに、ドレスデン郊外でハイキングを行った時
ドレスデンの医学生や留学生とともに、ドレスデン郊外でハイキングを行った時

氏名:森川 夏帆  
派遣先:ドイツ ドレスデン工科大学
期間:2023年3月末~5月末

留学先大学について:
ドレスデン工科大学はドイツ ザクセン州で最大の規模を誇る大学です。構内は広大で、各学部のキャンパスや研究所、大学病院の棟があります。学生や医療従事者が憩う場所も多くあり、コミュニケーションの場が各所にあった事も印象的でした。

学習面について:
キャンパス内にあるHerzzentrum Dresden Universitätsklinik というハートセンターの心臓血管外科の教授が受け入れてくださいました。多くの留学生が実習を行っていましたが、日本人は私一人という状況でした。この施設では心臓疾患に関わる患者を多く受け入れているだけでなく、手術検体等を用いた基礎研究も盛んに行われています。私は、臨床留学を目的としていましたが、心臓血管外科の教授の計らいで、基礎研究にも参加させていただきました。
心臓血管外科では、毎日冠動脈バイパス術やMIC-LAT(右側小開胸術)という右側胸部の小さな傷のみから行う弁置換術、大動脈解離に対する人工血管置換術などの手術が行われています。私は主に冠動脈バイパス術での大伏在静脈採取後の縫合や手術の補助をしながら、心臓血管外科の先生方の手術を間近で体験させていただきました。
また基礎研究では、大動脈石灰化メカニズムの解明をテーマとするラボで、染色やMICROTOMYを行いました。

生活について:
International guest houseという留学生用の寮で生活しました。サポート体制がしっかりした綺麗な寮で、一度窓が壊れた時も迅速に対応してくださいました。また寮の近くにはスーパーやドラックストアがあり、交通機関も非常に発達していたので立地も申し分なかったです。市内は美しい歴史的建造物や広い図書館があり、レストランやカフェも至る所にあるので、実習後に立ち寄って勉強に使ったり、現地でできた友人と外食したりと充実した生活を送りました。さらに休日や連休を用いて、デュッセルドルフやベルリン、ハンブルグに観光することもできました。

留学で得たこと:
留学経験によって、心臓血管外科や循環器疾患に関する専門的な知識の深化はもちろんのこと、異文化コミュニケーション能力の向上や自己成長を経験しました。また外科や基礎研究の先生、そして現地の学生たちなど人との出会いを通じて、様々な価値観を学びました。ここから自分から働きかける主体性や相互理解の重要性、そして周囲の人に支えてもらえることの有難さを痛感しました。日本に帰った後には、周囲を尊重しながら自主的に動く力の向上を感じています。

後輩へのアドバイス、奨学金システムへ一言:
後輩の皆さん、留学に挑戦することは様々な面でハードルの高いことだと思います。また留学先では今まで出会ったことのない価値観を持つ人々と接し、学んでいくことでの困難や戸惑いで正直辛くなることもありました。しかし、学生のうちに留学できる機会は今しかありませんし、思い切って挑戦してみることで自分の糧にすることができます。是非飛び込んでみてください。
結びに、田中教授はじめ諸先生方の協力や松医会海外留学奨学金支援の下、このような経験をさせていただき深く感謝申し上げます。

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