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真壁秀文教授、藤井博教授、梅澤 公二助教(農学部、バイオメディカル研究所)らの研究グループが研究成果を発表しました

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真壁秀文教授(信州大学農学部)、藤井博教授、梅澤公二助教(信州大学 先鋭領域融合研究群・バイオメディカル研究所)らの研究グループは、ブドウや小豆に含まれるポリフェノール化合物(エピカテキンオリゴマー)の中に、がんを抑制する効果を持つ物質があることを明らかにしました。
研究グループでは、化学合成の技術を駆使することにより、がんを抑制する物質が、茶などに含まれるエピカテキンが複数連結した構造を持つエピカテキンオリゴマーのうち、4つ以上が繋がったものであることを明らかにしました。

ブドウや小豆などには、お茶などに多く含まれるポリフェノールであるエピカテキンが複数繋がった構造を持つエピカテキンオリゴマーが多く含まれます。研究グループは、ブドウの抽出物にがんの進展を促進する遺伝子(FABP5)の発現を抑制する物質が存在することを発見しました。しかし、ブドウや小豆から抽出しても、純粋な物質として取り出すことが困難なため、その物質が何であるか特定することが困難でした。
そこで研究グループは、連結した数が異なるエピカテキンオリゴマーを得るため、それぞれ化学合成することに成功しました。さらに、これらのエピカテキンオリゴマーのうち4つ以上連結したものが、FABP5の発現を抑制することを発見しました。研究グループでは、がん細胞の増殖や浸潤を抑制することも確認しており、今後、食品からのがん予防法の開発に繋がることが期待されます。

本成果は、学術雑誌Scientific Reportsに掲載され、本研究は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構「革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)」の支援により実施されました。

電子版URL:https://www.nature.com/articles/s41598-017-08059-x


<本件に関する問い合わせ先>
真壁秀文
国立大学法人 信州大学 農学部 教授
〒399-4598 長野県上伊那郡南箕輪村8304
http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.jFSaPUkh.html(SOAR研究者総覧)

藤井博
国立大学法人 信州大学 先鋭領域融合研究群・バイオメディカル研究所 教授
〒399-4598 長野県上伊那郡南箕輪村8304
http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.WhymjeSh.html(SOAR研究者総覧)

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