タンパク質の構造機能を研究し応用を目指す

新井 亮一
教員氏名 新井 亮一
職名 教授
所属 応用生物科学科
研究分野

タンパク質工学、構造生物学、生物工学

研究課題

融合(キメラ)タンパク質の構築と応用
タンパク質のX線結晶構造解析
人工タンパク質の設計開発

出身校 東京大学
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一言コメント

「タンパク質を見る、調べる、創る、使う」研究室であり、タンパク質の構造や機能を解明する構造生物学研究と、有用な改変・融合・人工タンパク質を設計・開発・応用するタンパク質工学研究を行っています。

研究紹介

タンパク質の形と働きを詳細に探究し、有用タンパク質のデザインと応用に挑戦!

新井研究室では、タンパク質の構造や機能を深く理解し、有用な改変・人工タンパク質を設計・開発・応用する研究を行っています。タンパク質を見る:主にⅩ線結晶構造解析法を用いてナノサイズのタンパク質の立体構造を解明しています。タンパク質を調べる:様々な生化学的・分子生物学的手法を駆使して機能解析を行っています。タンパク質を創る:改変・融合・人工タンパク質をデザイン・創製する研究を行っています。タンパク質を応用:有用なタンパク質を開発し、生物資源や環境問題に役立つような応用を目指して研究を行っています。

 

 
研究室での実験風景 (左上)、微生物で有用タンパク質を生産 (右上)、宝石の輝きタンパク質結晶 (左下)、放射光施設でⅩ線回折実験 (右下)。   新規人工タンパク質WA20の二量体4本へリックス構造を解明 (上)。新規メナキノン生合成酵素MqnDの全体構造 (左下) と活性部位 (右下)。

 

≪研究から広がる未来≫


新井研究室では、X線結晶構造解析法、様々な生化学・分子生物学・遺伝子工学的手法等を駆使して、天然タンパク質の構造や機能の理解を深め、さらに、有用な改変・融合・人工タンパク質を設計・開発する研究を行っています。持続可能な未来社会へ向けて、医薬品開発やバイオテクノロジーへの応用をはじめ、タンパク質をエコフレンドリーな高機能ナノ材料やグリーンケミストリー触媒、高感度バイオセンサーなどの新分野へ応用展開することを目指して、学生自らが主体的に日々研究に取り組んでいます。

思いのままにタンパク質を創る!

七色に光り輝く人工タンパク質の結晶

七色に光り輝く人工タンパク質の結晶

天然タンパク質の機能・構造に対する理解は、近年の分子生物学や構造生物学の発展によって大きく進みました。その中で、人工的にタンパク質やタンパク質複合体を1からデザインすることに挑戦しているのは、応用生物科学科の新井 亮一 准教授です。新井准教授は "ヌンチャク型" の構造を持つタンパク質 (WA20) や100℃でも熱変性しないタンパク質 (SUWA) を人工的に設計・創出しました。さらには人工タンパク質のブロックを組み合わせて作る "タンパク質ナノブロック" 超分子複合体の研究も進めています。X線を照射して立体構造を解析するため、試行錯誤を重ねてようやく人工タンパク質結晶を取得しました。国際宇宙ステーション「きぼう」の無重力環境下でも、高品質タンパク質結晶を作る実験が行われています。


"タンパク質を見る、調べる、創る、使う" 新井研究室は、天然タンパク質の詳細な構造や機能に対する理解を深めて、有用な改変・融合・人工タンパク質を設計・開発・応用する研究を行っています。人工タンパク質を自由自在にデザインし、創出できるようになれば、新たなバイオ医薬品や産業用酵素、ナノバイオマテリアルなどの開発につながることでしょう。

(掲載期間 平成29年 3・4月)