1)血液疾患・造血幹細胞移植に関連するウイルス感染症、特にEBウイルス、アデノウイルス、BKウイルスにおけるreal-time PCR法によるウイルス定量技術を用いた感染症診断および抗ウイルス薬投与に関する研究。
2)コロニーアッセイ法や遺伝子解析技術を用いた、全国の若年性骨髄単球性白血病症例の診断および病態解析に関する研究。
3)神経芽腫細胞株にDNAストレスを与えた時の細胞死とp53およびその下流分子の解析。
4)小児のメタボリックシンドロームと脂肪肝、NASHの統計学的解析。
5)殺菌タンパク発現誘導機構の解析 主に好中球の顆粒中に含まれる殺菌タンパクは、自然免疫における防御機構の最初のステップで重要な役割を担っていることが明らかになってきている。好中球二次顆粒欠損症(neutrophil secondary granule deficiency, SGD)における顆粒タンパクの発現異常を契機にそれらの発現機構が明らかになりつつある。一次顆粒タンパクであるbactericidal permeability-increasing protein (BPI)や二次顆粒タンパクであるhuman cathelicidine antimicrobial peptide (hCAP18), neutrophil gelatinase-associated lipocaline (NGAL)などの小児期各期における発現量の解析およびその発現メカニズム、さらには顆粒タンパク発現誘導による自然免疫の増強につき、臨床応用を目指して研究をすすめている。
6)小児アレルギーおよび造血細胞移植後移植片対宿主病(GVHD)の病態形成におけるアダプター分子ASCの役割に関する研究 Apoptosis-associated speck-like protein containing a CARD (ASC)はC末端にCARD domainを、N末端にpyrin domain (PYD)を有するアダプター分子で、caspase-1の活性化、IL-1bやIL-18の活性化に重要である。喘息やアトピー性皮膚炎などの小児アレルギー疾患やGVHDは、その病態形成にIL-18が関わっていることが示唆されている。Flowcytometryで、血球内のASCの発現を測定し、血清中サイトカインの定量および重症度との関係を解析することにより、小児アレルギー疾患およびGVHDにおけるASCの関与を明らかにしていく。さらに、ASCの発現をコントロールすることによる治療の可能性につき検討をおこなっていく。