診療案内

腎臓

診療内容

腎臓

長野県内では唯一、こどもの腎臓病の専門医療機関です。




【対応可能疾患】
[1] 血尿、蛋白尿が見られる場合:慢性糸球体腎炎など(IgA腎症、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、紫斑病性腎炎、膠原病に合併する腎炎、遺伝性腎炎など)
[2] ネフローゼ症候群:頻回再発型、依存型、抵抗性
[3] 生まれつきの腎臓、尿路の形の病気:先天性水腎症、低形成異形成腎、嚢胞性疾患など
[4] 腎不全:腹膜透析、血液透析など急性期、慢性期を問わず、乳児、小児、低体重症例なども可能です
[5] 尿路感染症:泌尿器科と連携をとって診療にあたります
[6] 尿細管疾患:尿細管間質性腎炎、遺伝性疾患、尿路結石症など
[7] 夜尿症:5歳以上でお困りの方
[8] 小児アフェレーシス療法:難治性川崎病、多発性硬化症、血球貪食症候群など腎疾患以外の血漿交換、免疫吸着療法など
*小児領域での腎移植は行っておりませんので、国立成育医療研究センター、東京都立小児医療センター、東邦大学などにご紹介させていただいております。

【外来での検査】

[1] 身長、体重、血圧測定
[2] 尿の一般検査、成分を調べる精密検査

[3] 血液検査


[4] 形や機能を調べる画像検査(超音波検査、レントゲン、CT、MRI、シンチグラムなど)など

3歳児検診や学校検尿で血尿や蛋白尿を指摘された場合、まず、外来で検尿、血液検査、超音波検査を行い、以上の検査から重い腎臓病が疑われる場合は、入院していただく場合があります。

【お願い】
早朝第1尿(外来受診する前日の寝る前に排尿して、朝起きてすぐの尿)が、診察に大変役にたちますので、お持ち下さい。
御家族、御親戚に腎臓病(蛋白尿、血尿、透析)、高血圧などの病気の方がいらっしゃるか、今までに行った検尿の結果についてお知らせください。(学校検尿で受診を勧められた場合は、その通知書もお持ち下さい)

【入院診療】

腎生検
学校検尿などで蛋白尿や血尿がみつかったお子さんのなかで、「慢性腎炎」が疑われる方などには、腎生検という検査を受けるようにお勧めすることがあります。腎臓の病気は血液検査や尿検査だけでは診断が難しく、このようなお子さんには腎生検をしてきちんと診断をつけ、今後の病気の進行を予測することが大切です。エコー検査を使用し、エックス線は使わないので被曝する心配はありません。
信州大学小児科では、1歳~成人まで年間20件程度の腎生検を行っていますが、重大な事故は起きていません。入院期間は約1週間です。

【入院治療】

慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群の治療では、長期入院は避け可能な限り外来治療としていますが、注射薬の治療をする場合、高血圧・尿量が減るような症状がある場合などに入院治療を行っています。入院が長期になる場合は、院内学級で勉強をしていただいています。

【腎臓班の特色】
<溶血性尿毒症症候群>

主にO157などの病原性大腸菌感染に伴って生じる溶血性尿毒症症候群や、補体調節因子(factorHなど)の異常による非典型溶血性尿毒症症候群などの疾患に対しての治療や研究も行っております。

<難治性ネフローゼ症候群>
ステロイド抵抗性、ステロイド依存性、頻回再発型ネフローゼ症候群等ステロイド剤の投与が長期になってしまい、低身長、肥満、抑うつなど副作用にお困りの患者さんに対して、最新の知見をもとに積極的に免疫抑制剤などを組み合わせて治療を行っております。

<血液浄化療法、アフェレーシス療法、腹膜透析>

急性腎不全(溶血性尿毒症症候群、急性進行性腎炎など)と慢性腎不全(低形成異形性腎など)、免疫疾患(TEN薬疹、川崎病、急性呼吸不全)に対して、必要な場合、体重、年齢は問わず血液透析、腹膜透析、血漿交換、免疫吸着療法などを行っています。

<腎臓疾患研修>

同意が得られた県内の他施設から、腎疾患研修希望者を受け入れ、外来診療、週1回のミニレクチャー、研究テーマを与えそれについての論文作成、学会発表や困った症例の相談など行っております。

スタッフ紹介

松岡 大輔
村瀬 翼
嶋田 俊
村田 千明