平成29年度「木材工学演習」を実施しました。

お知らせ演習林系の実習

帯鋸盤による製材作業
帯鋸盤による製材作業
自動カンナ盤を使った木材切削作業
自動カンナ盤を使った木材切削作業
ノミを用いた接合部分の加工作業
ノミを用いた接合部分の加工作業
木材保護塗料の塗装作業
木材保護塗料の塗装作業

<演習名>

「木材工学演習」                    

<実習目的>

本実習の目的は、信州産の木材加工を通じて、木材加工技術を習得すること、木材の性質を理解すること、さらには、林業の主要な生産物である木材の利用意義を学ぶことである。本実習では、多様な木工機械を有するAFC構内ステーション製材所において、演習林の間伐材を各種木工道具・機械を用い加工し、一定の構造物(ベンチ)を作製する。

<実施日程>

平成29年9月5日(火)~9月8日(金) 3泊4日

<実施場所>

農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)構内ステーション

<担当教員、講師>

武田孝志教授、細尾佳宏准教授、小林元准教授、白澤紘明助手

<参加人数>

9名(信州大学工学部5名、静岡大学農学部1名、日本大学生物資源科学部2名、滋賀県立大学1名)

<スケジュール>

 初日は、本学総合実験実習棟木材加工室内教室にて、開講式を行った後、座学にて木材の特性や樹種による材質の違い、日本の林業の現状や国産材利用の意義について学んだ。続いて、実演を交えながら木工機械の説明を受け、各種機械の使用方法、使用用途についての理解を深めた。ベンチの作成は3人1組の3班体制で行った。まず、ベンチの材料となるヒノキ材を選別した。このヒノキ材は手良沢山ステーションの間伐材である。次に、帯鋸盤による製材作業を行い、製材歩留まりがどの程度であるかを実感した。そして、皮むき作業を行い、最後に寸法を整えるための自動カンナ盤による切削作業を行った。

2日目は、ノコギリやカンナといった木工手道具の説明をうけた後、木目の様子や節、木口面に発生した割れ、アテ材などの欠点を観察し、その観察の結果をもとに木取り図を完成させた。ここでは、意匠を意識した合理的な木取り方法を学んだ。そして、図に基づいて部材を切り出し、ノミを用いた接合部分の加工作業を行い、仮組作業を進めた。

3日目は、前日に引き続き作業を進め、仮組を完成させた。サンダーやドリルといった電動工具の説明をうけ、それらを用いた微調節作業を行った後、ベンチを組み上げた。この日の夕食は手良沢山ステーションにて、自然の成り立ちと山の生業演習の受講生と合同で実施し交流を深めた。

最終日は、表面仕上げ、面取り、塗装といった最終的な仕上げ作業を行い、ベンチを完成させた。最後に閉講式を実施し15時ごろ解散した。

スケジュール.png

<成果と今後>

本実習は農学部内で実施している実習を公開森林実習としたものであり、今回は昨年度に引き続き2回目の試みであった。参加者たちは一つのベンチを完成させる過程を通じて、皮むきから製材、加工、組み上げ、塗装までの一連の工程を体験し、木材加工技術を習得した。そして、各工程で木材や木工道具の説明を適宜受け、実物に触れながらそれらへの理解を深めた。アンケートには、木材加工についての知識や技術を習得し満足したとの感想に加え、木材加工の面白さ・木のぬくもりを知り、今後も木材加工に触れていきたいとの感想もあった。

本実習は、木材に普段触れる機会の少ない学生たちにとって貴重な機会であり、木材を身近に感じ、木材を使用することの意義を考える良いきっかけとなったものと考えられる。また、それぞれの材によって含水率や歪みが異なり材質が均一でないことが、木製品の良さになるとともに、木材加工の難しさにつながっているとの感想もあった。参加者にとって材料としての木材の魅力と欠点を知る有意義な実習であったことがうかがえる。

<アンケート>

H29「木材工学演習」受講者アンケート(PDF:232KB)

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