機械から生物をみる。生物から機械をみる。
一言コメント | 血液の流れを機械分野の立場から解析し、動脈疾患のメカニズムに関する研究を行っています。また、生物の巧みな遊泳のメカニズムを調べ、それを規範とした水中ロボットを開発しています。 |
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研究紹介
バイオと流体で、ロボット開発と医療に取り組む
生物にとって水や空気などの流体はとても大切であり、生物と流体は密接な関係にあります。その中で、小林研究室は「生物の遊泳」と「血流」について取り組んでいます。「生物の遊泳」では、生物の巧みな遊泳を詳細に調べてロボット化に有効なメカニズムは何かを発見し、新しいロボットを創成しています。また、「血流」では、心筋梗塞や脳梗塞の原因でもあるアテローム性動脈硬化症について、動脈硬化斑 (プラーク) の破綻メカニズムを、模擬血管を使った実験とコンピュータを用いた数値計算によって検討しています。
魚の尾びれのしなやかな動きに注目したフィン。フィンの剛性をリアルタイムで変化させ、推進性能の向上をはかる。 | (左) ゴカイの泳ぎを調べて開発した全方向遊泳が可能なロボット。(右) アテローム性動脈硬化症のモデル実験と数値計算。 |
≪研究から広がる未来≫
水棲生物は様々な環境で生息しています。その生物のメカニズムを応用することで、従来のロボットでは難しい、泥の中や、大震災後に問題となった海藻・ロープ・瓦礫が沢山ある海中など、厳しい環境で作業するロボットの実現に寄与するでしょう。また、血流の研究では、患者毎のMRIなどによる医用画像から、動脈硬化斑の脆弱度を即座に数値化する診断支援システムとして発展できるでしょう。