生体と機械のハイブリッドによって新技術創成と生物の理解を目指す

教員氏名 | 照月 大悟 |
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職名 | 准教授 |
研究分野 | バイオハイブリッドデバイス・ロボット |
研究課題 | (1)昆虫-機械ハイブリッド型ドローンによる匂い源探索技術の構築 |
出身校 | 東京大学大学院 |
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一言コメント
照月研究室では、人間も機械も扱うことの難しかった環境中の匂い情報を、自在に検出して制御し利用できる世界の実現に挑戦します。このために、生体と機械をハイブリッドした、新しい匂いセンサ・匂い源探索ロボットの開発を主眼とした研究を行います。
研究紹介
昆虫触角を搭載したバイオハイブリッドドローンによって匂いの発生源を探し出す
環境中に漂う匂いを検出して高精度に追跡できれば、インフラ点検や空港などにおける危険物質の検出、災害時の人命探査など、様々な分野への展開が期待されます。しかし、私たち人間は視覚や聴覚に頼ることが多く、機械的な方法による匂い検出技術も十分に発達しているとは言えません。一方で昆虫は、かすかな匂いを敏感に感じて、エサや交尾相手を見つけたり、危険を事前に察知したりする優れた嗅覚を持っています。そこで、昆虫の嗅覚(触角・嗅覚受容体)と機械を融合したバイオハイブリッドによるアプローチで、匂いに関する難問に挑戦していきます。
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昆虫触角の匂い応答を電気信号として検出する触角電図(EAG)に基づくEAGセンサ。これは匂いセンサとして機能し、ドローンに搭載可能なサイズと重量である。 | 昆虫-機械ハイブリッド型ドローン(バイオハイブリッドドローン)。このドローンはカイコガ触角を搭載し、環境中に漂う匂いを追跡してその発生源を探索する。 |
≪研究から広がる未来≫
昆虫嗅覚と機械のハイブリッドは、革新的なロボット嗅覚の実現につながると期待されます。 研究開発の過程では、匂い検出に特化したロボット(ドローン)はどうあるべきかという設計指針の導出や、昆虫の匂い検出メカニズムの理解という生物学への貢献ができると考えています。